午後、マレーシアのジョホールバル在住で「国際自由人 MONEY & FREE」の著者である藤村正憲さんの出版記念講演会に行ってきました。
書の購入特典で約6,000円の定価が無料招待となったところ、行けば更に新刊が進呈されるという(笑)
意外と簡単に始められた、との海外はじめの一歩
講演のテーマは、「国際自由人という生き方」。藤村さんは学生の頃に旅先の香港で、日本と違い、各自それぞれの感性に合わせて生きるライフスタイルにカルチャーショックを受け
29歳までに海外に出る事を決意。それまでの約10年を修行期間と考え、実際、その期日を守って移住。
それまでは実家住まいで、多分に世間知らずというところがあったものの、難しいと思っていた移住は殊の外、容易に進んだとか。
この事で「やりたいと思えば、やってしまう事が良い」との人生哲学を得たそうな。
いきなり試された決意
但し、ここから試練が訪れ、最初の滞在地、北京で重症急性呼吸器症候群/SARS(サーズ)が流行し
原因が解明されぬ中、街の機能は停止、もしかして自分が犠牲になるかもといった状況。それでも帰国という選択肢は無く、
滞在する中で難は逃れたそうですが、親しく面倒を見てくれた人の祖父が(SARSによって)亡くなるという事態に直面し
一瞬の不可抗力で、人の命が途絶えてしまう現実を目の当たりにし、今を大事する事をより深く胸に刻んだそうな。
そこから一つ一つの選択を納得、理由が述べられる生き方を志向するようになり、人生が楽しく、生きる上でのタブーがなくなっていったそうです。
なお、藤村さんが定義する国際自由人とは・・
- ワクワクした気持ちで生きる
- 国境を意識せずに、自分らしく生きる
- 世界へ出て、自分の人生をデザインする事 の3つ。
やりたい事をやっている人に吹きやすい追い風
講演で何回か語られていましたが、海外で日本人を求める需要は強いものの、例えば家族の反対であったり、本人の踏ん切りが付かなかったりで、
実際、行動に移す日本人の絶対数は少ないとの事で、日本で秀でたものが何も無かったと仰る藤村さんが
外に出てビジネスを成功させた大きな要因は、競争相手がいない状況であった事が大きいとの事。
更に、やりたい事を実現したせいもあり、それを応援してくれる運命的な出逢いにも恵まれたとの事。
マレーシアのイロハに、移住先の選び方
講演の中盤から、滞在先のマレーシアの話題となり、ビザを取る事の容易さ(基準:50歳以下 900万円の定期預金/50歳以上 同450万円)、環境等から同国が7年連続でロングステイしたい国のNo.1となっているとの事。
移住先を選ぶ上で、(多くの人にとっては)英語が通じるという条件に加え、親日国であるかが大きい判断材料になるとの事で
マレーシアは、この二点を満たしているとの事。
また、物価の安さから、日本の大卒初任給程度でプール付きの家(3LDKで家賃10万円程度)、メイドを家事を依頼(週2回程度の通い)する事、
車で15分程度の場所に高原等のレジャースポットがある事、月1回の海外旅行(マレーシアはローコストキャリアの航空会社が強い)を実現出来る環境が整っているそうな。
教育環境も世界トップクラスの水準で、英語で学問を学び、帰国子女枠を使って、日本(や海外)の難関大学に入学する途も使えて効果的。
海外起業の成否
海外で、ビジネスを展開する上では、その人にとって興味のある事でないと長続きしないが、
既述の通り、日本に居る場合と異なって競争相手の少ない事、価値観の違いをビジネスチャンスに繋げられ
例えば、先進国で成功したビジネスをマレーシアの新興国に持ち込むだけでも商機を見出し得るとの事。
藤村さんは、世界各国で中国人がチャイナタウンを築き、仲間内でビジネスする環境を支え合うが如く
マレーシアで “LITTLE JAPAN”プロジェクトを推進、それこそマンション内に日系の内装会社を登用したり、日本式の浴槽を導入するなど、
日本人がローカライズ出来る環境の構築に邁進されているとの事。東南アジアの中では、シンガポールの経済成長が先行しているが、
マレーシアとシンガポール間を接続する地下鉄の開業が2019年に計画されており、隣国の成長を活用出来る面も予測され、
若者が多い人口ピラミッド(日本、少子高齢化)で当面、経済発展を見込める素地が整っている事。
いい感じの人の共通項 に、ライヴで高まる臨場感
ワクワクする事とか、やりたい事をやっていると応援してくれる人が現れるとか 、興味がないと長続きしない等々・・
このところ取り上げた本の内容と図らずも一致しますが(笑)藤村さんのお話を約90分お聴かせ頂き感じたのは
自分の思いに忠実である事、やる前に先入観(成功の保証を求めない)を抱かない事。
「意思有るところに道は開ける」の一語で言い換えられると思いますが、書籍を通じて人の生き様に触れるのも良いですが
直に同じ場所の雰囲気を共有すると、(海外移住に限定されず、在り方に対する)臨場感が高まって、その感覚が心地良かったです。