先週末のことになりますが、藤井裕久元財務大臣が、講演されるとの情報を入手し、足を運んできました。
一度情報に触れただけで、それからしばし時間の経過があったものの「確か今日だったよな」と、何となく日付と場所が頭に入っていて、「これは行くべきであろう」と(笑)多少の使命感も。
当日の予定も緩く参加が叶いましたが、講演のタイトルは「あの戦争は何だったのか」
熱意から直に響いてくるメッセージ
予定されていた時間より早めに藤井裕久さんが会場入りされた模様で、前倒しといった感じで講演がスタート。
TV等でお話しされている姿は数度拝見しており、大蔵官僚の出身であることもあり、どこかで硬い人物像を描いていましたが・・
お話しが始まると、安倍晋三首相の歴史観、言動等をべらんめぇ調で糾弾されるところに始まり、内容に応じてユーモアに、謙虚な姿勢に、
思いのほか、人間味が感じられる印象で、そこは講演慣れされているキャリアもあってのことと思います。
伝えるべきメッセージ=再び日本が戦争に突き進んではならないとの危惧、警鐘を発する意図が強く働いて、受け手として直接的に藤井裕久さんの思いが響いてきました。
繰り返してはならぬ歴史
講演後に設けられた質疑応答では参加者の中から「是非、若い人に聞かせて欲しい」と、場内を見渡せば高めの年齢に偏った様子で、
藤井裕久さんによると「若い人にとって戦争は動画の中でのことだ」といったお話しもあり、第一線から退かれたもののまだまだご活躍の場は用意されている状況。。
「歴史は繰り返す」といった物言いがありますが、戦時を経験された方が、直に「絶対に繰り返してはならぬ歴史」を説く後世に伝えて必要があるものと、講演を通じて実感させられました。
伝えねばならない思い
当初の講演予定時間は30分程度であった模様ですが、終わってみれば質疑応答を含めて約90分。
戦争以外、藤井裕久さんだけに日本経済の行方に関する質問も飛び、日本銀行 黒田総裁が採る大胆な金融緩和策(広義でアベノミクス)については完全に同意されていない様子で、気がかり点となりました。
現在84歳、「選挙をやっていたから」と椅子に腰掛けることなく、講演中は立ち続け、
質疑応答の際は、回答時に立ち上がられ、出席者と視線を合わせる形で回答される姿に人がらも伝わってきましたが、
何よりも(繰り返しとなりますが)「反戦」の思いが強く込められた構成で、
他の方の講演やニュースなどで朝鮮半島情勢の緊迫化は頭で理解していたつもりも、平和ボケしている自分自身を知らしめられ、
藤井裕久さんの熱意もあり、講演会に参加出来たことに大いなる意義を実感できた講演でした。