海外投資・国際自由人育成コンサルタント 藤村正憲さんの『国際自由人』を読了。
本書の入手経緯は、海外移住を実現された藤村さんのお話しを直に伺いたく
昨年(2014年)4月に藤村さんの出版記念講演会に参加するに当たっての事情から。
その時から何でこんなにインターバルが空いたかというと・・、
最近、高城剛、橘玲といったPT(パーマネント・トラベラー)なるライフスタイルを知り、
その教材の中に本書が取り上げられていて「そういえば、この本、家にあったなぁー」と。
サブタイトルに「人生の主役に立ち戻るための新しい生き方」「MONEY & FREE」と掲げられており、
本の冒頭で、まず本書のタイトルに関して・・
人生を追求する「国際自由人」なる生き方
” 国境を越えて、自由に自分らしい人生を送っている人のことを、私は「国際自由人」と呼んでいる。
「自由」には、「日本から自由になる」という意味と、「世界に出て、人生を自由にデザインして自己実現する」という二つの意味を込めたつもりだ。” (p29-30)
藤村さんご自身のご経歴は・・
” 私は二十九歳の時に海外に住み、ビジネスを始めた。それから十年あまり、高度成長を遂げるアジアの波に乗って、
不動産投資にも成功したし、お客様にも最高の投資案件を紹介することができた。
そしてついに「アジアで勝つ日本人100人」(AERA)の一人に選ばれるまでになった。” (p4)
というところ端を発しての展開。
アジアの熱気、日本の閉塞感
本書が書かれた経緯に関しては・・
” 日本に戻ると、行き場のない閉塞感がただよっているのを感じる。お年寄りも若い人も、どこか元気がないように思う。
もう一度日本人に元気を取り戻してほしい。明るい夢や希望をもってもらいたい。そのためには、海外に資産を移すだけでは足りない。
実際に海外に出て、海外を自分の人生の一部にして、海外のエネルギーに触れることが大事だ。
そんな思いから、私は海外の情報を日本に紹介し、日本人の海外移住や海外ビジネスをサポートすることを自分のミッションと肝に銘じて、
一人でも多くの人に、海外を活用した人生の楽しみ方を紹介しようとしている。” (p4-5)
海外のススメ
藤村さんの海外に出られた実感から
” 世界は、日本人が海外に出てくるのを待っている。日本には、ほかにはない魅力や強みがあるからだ。
東日本大震災のときに世界を驚嘆させた日本人の整然さ。ユネスコ無形文化財になった和食。きれいで清潔な街並み。
日本には世界に誇れるものがいくらでもある。グローバル化する世界に、日本のスタンダードを紹介するぐらいの気持ちで海外に飛び出していこう。” (p5)
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” 振り返ってみると、時間はあるようでない。本当に物事に打ち込める期間は限られているのだ。迷っている時間がもったいない。
やりたいことがあったら、行動してから考えるくらいでいい。とにかく海外に出たい、海外でなんとかするんだ、と思って、
まずは海外に出てしまおう。そこで、自分が必要とされるものに取り組んでいけば、自分の可能性が広がるのがわかるはずだ。
国際自由人になって、世界に羽ばたこう。世界で、本当の自分らしい人生を楽しもう。” (p6)
と読者へ向けてエール。
アジア人という生き方
藤村さんがアジアという枠から見られた日本評は・・
” 日本は、経済的にも文化的にも、世界に誇れる大国だ。でも、これから大きく成長することはないだろう。
なのに、物価や税金は上がる一方だ。若い人の収入は、びっくりするほど低い。
年金や介護、原発や地震の問題も大きい。これではなかなか元気は出てこない。”(p17)
” 日本国内は、競争が激しすぎる。需要に対して供給が多すぎる。
だから、どんなに高品質なサービスやものを提供しても、なかなか売上がついてこない。
でも、海外なら、その地域のオンリーワンになり、すぐにナンバーワンにもなれる。
日本人は他の国民よりも優秀だとは限らないが、どの国の人よりもまじめで誠実だから信頼を得やすく、きっと成功するはずだ。” (p20)
” 日本の社会は、異様にストレスが多い。大人は、満員電車に揺られて会社に勤めるのが当たり前。
組織の歯車になって、上司の目を気にしながら、ひたすら耐えて宮仕えをする様子は、まるでセミのようだ。
最後の二週間だけでも空を飛んで思う存分好きなことができないかと願いながら、ひたすら七年間の土のなかで耐えている。
が、空に出ようと思っても、上の土はアスファルトで舗装されていて、結局は出られずじまい、という結末に終わる人も多い気がする。
上司の叱責ぐらいでうつになったり、会社をリストラされて自殺する人もいるけれども、
海外では、そんなことは考えられない。仕事は人生を楽しむための手段なのだから、一度失敗したって、また別の仕事を探せばいいだけのことだろう。
捨てる神あれば拾う神あり、とみんな気楽に生きている。どうも日本人は変な方向にまじめすぎて、
ストレスをためてしまっているのではないだろうか。” (p35)
また、
” 日本は税金が高く、規制も厳しいから企業には不向きだし、経済が縮小していくので資産形成も難しい。
すでに「勝ち組」になった人はいいが、そうでない人がこれから成功するのはきわめて困難だ。
さらに、日本は住宅事情がひどく悪いし、おまけに地震リスクも高い。
就職事情はどんどん悪くなっていくし、リタイアメント後の暮らしにも不安が残る。
このような事情は、他の先進国でも同様だ。”(p30)
クロスボーダー(国境越え)の先人に学ぶ
上記のような現状認識の中から、
藤村さんのご経験に基づいての「ビジネス」「海外投資」「海外教育」「海外リタイアメント」「英語」
といったワードが目次に並べられ、順に語られています。
特に、前半部分は「海外(特にオーストラリア)で事をなしたい」と考えている自分にとっては
刺激で、中後半の部分は藤村さんが先行されたテクニックなり、「こうしたらこうなりました」的なケーススタディであったり
一冊の本から学べる事が、たくさんありました。「海外」というキーワードにピン!とくる方は一読の価値あると思います。