社会学者 古市憲寿さんの『誰の味方でもありません』を読了。
古市憲寿さんは、昨年(2018年)共著⬇︎を読んでいたり
TV番組などの出演から顔と名前は一致する状態であったものの、近寄り難さのようなものを感じていて、
それは本書に
” 小沢一郎に再婚相手を聞いたり、”(p12)
とあり、「あぁ、あの時の人かぁ・・」と。
本書を引き寄せたのはサイン本を見つけた⬇︎のがきっかけ。
書かれている内容は、
“『誰の味方でもありません』というタイトル通り、『週刊新潮』の論調(まあまあ古臭い)も気にせず、好きなことを書いてきた。”(p5-6)
とある通り、『週刊新潮』の連載が一冊にまとめられたもの。
因みにタイトルは
“「味方」は、一生「味方」なわけでもない。「味方」は「敵」にもなるし、「敵」が「味方」になることもある。
だったら、そもそも「味方」や「敵」を明確に分けてしまうのを止めてしまえばいいと思う。
それが「誰の味方でもありません」の精神だ(いや、そんな立派なものではないんだけど)。”(p251-252)
著者の哲学?が込められ、
本全体253ページと分厚いですが、一回あたり3ページとさくさくっと読み進められる分量。
「今」に分かりやすく斬り込まれた連載
だいたい
” 夏休みの宿題を後回しにしていた人ほど、大人になってからの肥満率が高いのだという。
要は子どもの頃に自制心が身につかなかったから、大人になってからはもう手遅れだというのだ。
その話を聞いてから、太っている人に優しくしようと思った。”(p32)
といった具合で、オチが見事に決まっている面白さに、意見、指摘も
” 執着やこだわりがないからこそ生産性が上がるというのは示唆的だ。普通の人は、変なこだわりやプライドが邪魔をしてしまい、最適解を選べないことがままある。”(p240)
に
” 普通には付き合いたくない「嫌な人」も、「サンプル」だと考えれば俄然興味深く見えてくる。”(p249)
といった感じ。
或いは
” 成功を数年続けていると、あるループに入り込んでしまう。ほとんどのことは経験の応用で対応できるようになり、かつてのような興奮が消えていってしまうのだ。”(p136)
や
” この脱出ゲーム、今、世界中で人気なのである。日本でも新宿に「東京ミステリーサーカス」という大型脱出ゲームがオープンしたが、
世界では何と3,000箇所以上もある。旅行サイト、トリップアドバイザーで欧米都市の娯楽施設を検索すると、上位はほとんど脱出ゲームという有様だ。”(p143)
と本書で知ることの出来た学びに情報も点在。
正直 x アカデミックの腹落ち感
マスコミを通じて抱いていた印象は、斜に構えたようなスタンスに傾いていましたが、
” 毎週の連載では、できるだけ正直であるように心がけてきた。”(p253)
と「おわりに」に書かれてある通り、まっすぐ正直な感じが伝わり、内容も興味を持てることがとても読みやすく書かれていました〜