理系YouTuberはなおさんが振り返った、実験台として歩んだ20代までの足跡:『生き物A』読了

YouTubeチャンネルはなおでんがんを率いる理系YouTuberはなおさんの『生き物A』を読了。

(2022年8月の発売後)「サイン本が売れていっているなぁ」と入手を諦めかけていたところルーティン的に立ち寄った書店で

書店から無くなっていったと思っていたサイン本確保〜で入手。

在庫を見つけられた巡り合わせから購入出来ていた経緯。

このところジャンルとして読み進められているYouTuber本として興味を持った著書。

実験台として辿り着いた現在地

本書は、

” この本には、僕の生い立ちから始まり、高校・浪人時代の黒歴史、就職内定を辞退してYouTuberを選んだ理由、仕事観や会社の事、チームについて、親友への思い、現在付き合っている彼女の事、死を意識した日の話、動画作りの秘密まで、凡そ全てを網羅した。”(p4)

という概要で、

” 僕は自分を「野に放たれた一匹のモルモット」だと仮定することにした。いわゆる社会の実験台だ。高校時代、青春を棒に振って勉強に捧げ、大阪大学というそこそこに賢い大学を卒業し、大企業というエリートコースを夢見ていたはなおというモルモットが、YouTuberというある種イレギュラーな世界に大舵を切った結果どうなったのか?”(p2-3)

と人生観のもと、就職活動内定を経て「YouTuberをやりたり」との決意に至った際の

” メリット・デメリットで考えれば、どうやったって「就職」という答えが出る。だた思う事がある。人間の行動は時として、メリット・デメリットなどという陳腐なモノサシを寄せ付けないほどに、崇高なものであると。”(p53)

人生の岐路に立ち下された決断に、そこに至る課程での

” 高校時代などの多感な時期は特に「自分は一体何ができるんだろう」という悩みを抱える事が多い。当然僕もその一人だった。

学校に居場所が多い訳でもない。部活動に全てを捧げるほど熱中する訳でもない。僕はこの時代をかなりのコンプレックスと捉えていたように思う。

きっと何者かになる事に飢えていた。昔から器用貧乏で、全部そこそこできるみたいな中途半端な能力。いいにはいいが、本当に欲しかったのは、何か1個でも150点が取れる突き抜けたもの。

YouTubeに出会った時、その予感を感じた。これが自分のやりたい事で、大きな結果を残せる最後の種目かもしれない。そう思った。”(p34-35)

と人生の流れを決定づけたYouTubeとの出逢いに、

” アニメやドラマとは違い、投稿者の人間性も作品に出さなければならないからだ。つまり「エゴ」の部分も大事な一要素になるのである。

エゴを削ぎ落とし、作品の完成度を探求し過ぎれば味気なくなり、逆にエゴを入れ過ぎると鬱陶しくなる。

「多くの人は自分をこれくらいに見ているだろう」という「自分の見方」と「相手の見方」の絶妙な交点を探すのが、YouTubeの難しさなのだと思う。”(p118)

というYouTube論を含め、はなおさんの半世記+脳内で思考されてきたことが綴られています。

経験から得られた教訓

その間には、

“「好き」ではなく「めっちゃ好き」と言い続けたからこそ、幸運が舞い込んだと思うのだ。「好き」と言う気持ちは自分を突き動かすだけでなく、他者をも動かすパワーがあるのだと思う。”(p175)

” そもそも「才能がある・ない」なんて、どこで決めるのか? 1年目は下手でも、2年目にメキメキ上達する事もある。 3年、4年、5年と続けているうちに、少しずつ伸びていくものだと思う。

もし仮に、早期にグンと伸びる人がいるとしたら、それは「要領がいい」という別の才能なのだろう。

だって、要領がよくて最初は伸びても、その後は行き詰まる人はたくさんいる訳だから。それくらい才能って不確かなものだと思う。”(p211)

といった経験から要約された考察もあり、

購入本に書かれていたサイン

はなおさんの動画の視聴歴はなかったながらも知的好奇心を刺激される読書体験となりました〜


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