堀江貴文さんが説く、あり金をすべて使い、やるべきことをやる者たちの時代:『あり金は全部使え』読了

堀江貴文さんの新刊『あり金は全部使え』を読了。

先月(2019年6月)、ブラックマヨネーズ 吉田敬さんのトーク&サイン会後、

会場の青山ブックセンター売場内を回遊していた際に

購入本に書かれていたサイン

本書のサイン本の販売を見つけて入手していたもの。

今の時代に読む『アリとキリギリス』

冒頭の「はじめに  冬に備えないキリギリス」

” 『アリとキリギリス』は、僕たちが長く洗脳されている、「貯金信仰」の象徴的な話だ。

額に汗して働く人生が最善で、そうしなかった者は植えても文句は言えないのだ、と話しているが、果たしてそれは真理だろうか。

・・中略・・

いまや、キリギリスのように「好きなときに好きなだけ食べて」も、まったく困らなくなっている。

もはや食糧は重要な要素ではないのだ。物質的に豊かになったこの時代、驚きや感動、娯楽、快適さなどの付加価値に対価が支払われるようになった。

となれば、現代社会において価値をもって求められるのは、アリの生真面目さよりも、キリギリスの「いまを謳歌する生き方」だ。”(p2-3)

バサッと時代認識に斬り込まれ、

本編で

” 生きていくために、蓄えは必須ではない。それどころかむしろ、それは人生を萎縮させる。

備えてばかりの人生を送るアリたちが、音楽や踊りの上手い楽しい友人をも失って、その後も幸せに生きられているとは、あまり思えない。

積極的に蓄財を使って、遊びや娯楽を楽しんだ方が、幸せに決まっている。”(p6)

堀江貴文さん自身、

” ふだん僕は1ヶ月で使う程度の現金しか、持っていない。それ以外は全部、使いきってしまう。”(p188)

そうで、 それを支える根幹として説かれているのが、

” やりたいことに、真剣にハマっていれば、お金の不安は消えるものだ。

ハマりきれない自分の中途半端さを、お金持ちになるためという言い訳でごかましてはいけない。

不安を消せるのは、思考の密度だ。貯金通帳の残高の多さではない。”(p177)

と、没頭できることの重要性。

今を没頭し尽くすこと

また、

” 未来を考えることに意味はない。未来思考はいらない不安を生むだけで、行動が制限される。

ゴールに向かって、頑張ること自体は悪くない。だが、頭で考えたゴールは、ほとんどの場合、それ自体が目的となってしまう。

設定ラインを越えなければ失敗という、ネガティブマインドを生み、それ以外の選択や可能性が、見えなくなりがちだ。”(p190〜191)

と、何となく皆が良かれと思い無意識的に受け容れられてきていることの覆しに、

今、この時代を捉えての認識のアップデートが刺激的な表現で並べられている著書です。

自分が進みゆく未来の先が明るいと感じていれば、お金を使うことへの不安は低いでしょうし、そうでなければ 散財<貯蓄 という傾向になっていくでしょうし、

堀江貴文さんの本書での主張に、どの程度同意出来るかで感じられる我が身の現在地という感じ方も出来そうです。


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