今週、読み始め記に、中間記⬇︎と、
二度に及んで内容をおさらいしてきた『ヴァン・ヘイレン・ライジング 伝説への導火線 』を読了。
中間記後に読み進めたのは
第10章 まさに映画のような
第11章 「炎の導火線」
第12章 嵐の前の静けさ
第13章 そして世界へ
の4章に、あとがき等。
遂に迎えた輝きと衝撃が解き放たれる瞬間
いよいよVAN HALENのデヴューアルバム 邦題『炎の導火線』をプロデュースしたTed Templemanの名が本文に登場してくるようになり、
” エドを観て、私は完全にノック・アウトされたよ。彼は私が直接この目で観た中で、最高のミュージシャンだった」”(p393/註: 私=Ted Templeman)
という(ライヴハウス)スターウッドでの出逢いから、いよいよ伝説に導火線に火花が散り始め、
” マイケル・アンソニーがこう言うように。「ファースト・アルバムをレコーディングしていた時、俺等のプロデューサーのテッド・テンプルマンはエディのプレイに本当に夢中になっていた。すべてをギターに合わせていたんだ。」”(p420)
というアルバム制作過程に、当初は、
” スターウッドでヴァン・ヘイレンを観た後、「自分が彼をバンドに残すとは思っていなかった」と、テンプルマンは言う。”(p412/註: 彼=David Lee Roth)
とデヴュー前のメンバーチェンジも想定された中、David Lee Rothが努力研鑽を重ね、アルバム完成時には
” エドワード・ヴァン・ヘイレンのようにギターをプレイする人はいないということをロックの世界に知らしめたのと同じアルバムで、デイヴィッド・リー・ロスのように歌う人はいないということをリスナー達は知ったのである。”(p434)
と、早々にロック史に刻印を記すまでに成長。
レーベル(ワーナー・ブラザーズ)の宣伝部重役から
” おい、希望を抱くなよ。お前達みたいな音楽は時代遅れなんだ。今はセックス・ピストルズとクラッシュがすべてなんだから。前もって警告しておくよ “(p455)
といった忠告を受けながらも、リリース後の快進撃は(この場で語らずとも)ロックファン周知の通り。
伝説のバンドの原点が、見事なまでに
帯によると・・
実に230人超に及ぶ証言から
” 文化的影響という面でも、彼らは頂点を極めた。ヴァン・ヘイレンのビデオはMTVでヘヴィ・ローテーションとなり、ヴァン・ヘイレンの音楽はチャートのトップに立ち、デイヴィッド・リー・ロスとエドワード・ヴァン・ヘイレンはごく少数のロック・ミュージシャンしか経験したことのないレベルの名声を築き上げた。
華やかで面白く、運動能力が高くカリスマ性のあるロスは、ロックの究極のフロントマンとなった。
同様に、エドワードの卓越した技術と創造性は、世界で最も憧れの対象となっているロック・ギタリストの座に彼を就けた。
裏庭でのパーティの日々から何年も働き続けた結果、1984年はヴァン・ヘイレンの年となったのだ。”(p538)
後にその座を揺るぎないものとするロック史に燦然と輝く偉業を残すバンドの駆け出しの日々が、見事なまでに書き記され、
その克明さからかなりのVAN HALENファンでないと読み切ることは難しいのでは?!とも感じさせられますが、ファンとしてはより多くの方々に刮目頂きたい快心の書でありました。