週中に読み始め記⬇︎をアップロードしていた
百田尚樹さんの『地上最強の男 世界ヘビー級チャンピオン列伝』をその後、読み進めていき
第七章 放浪のチャンピオン
第八章「マナッサ・モーラー」
第九章「戦う海兵」
第十章「動くアルプス」
第十一章「シンデレラマン」
第十二章「褐色の爆撃機」
第十三章 世紀の一戦
第十四章 無敵のチャンピオン
第十五章 黄昏の王者
第十六章「シンシナティ・コブラ」
まで読み終えたので、そこまでのおさらい。
ジョー・ルイスがリングで、リング外と
章をまたがった形で登場し、存在感を植え付けられたのが
” ルイスは一九五〇年にチャールズのタイトルへの挑戦に失敗してからも、税金を納めるためにリングに上がり続けていた。”(p316)
というジョー・ルイス。
” 一九〇八年にジャック・ジョンソンが世界ヘビー級チャンピオンになって以来、実に二十九年ぶりに黒人が「地上最強の男」となった “(p256)
に
” ルイスの戴冠は十一年九ヵ月にも及んだ。これはボクシングの全階級の歴史の中でも最長のものである。”(p298)
或いは
” 国民の大多数を占める白人社会においても黒人の地位は急速に上がっていたが、これはジョー・ルイスの存在が大きかった。”(p290)
というリング内で遂げた歴史的位置付けに偉業、リング外に波及していった影響力。
そして
” ジョー・ルイスがこれほどまでの強さを発揮した一番の理由は、桁外れのパンチ力にあったが、それだけではない。
天性のスピード、反射神経に加えて、もうひとつ、彼のボクシング・スタイルにも理由があった。
ルイスはべビー級のボクシングに始めて、複数のパンチを組み合わせるコンビネーション・ブローを本格的に持ち込んだボクサーと言われている。”(p276)
というボクシング技術を飛躍させた役割に、
” それにしても半年間で六回も防衛戦を行なうというのは、通常では考えられない。”(p278)
という尋常ならざるハードワークぶりに・・ 数多くの功績、時代を背負っていたことを学ぶことになりました。
光が凄まじかった一方
その一方で、
” 彼は引退した翌年の一九五〇年に、国税局の厳しい追求を受けた。”(p308)
と、無知から来る散財が体力的なピークを過ぎてから莫大な金額として襲いかかり、やがてはプロレスラーとして窮状の足しにするなどの展開に・・
それでも、
” 晩年のルイスを見て多くの人が哀れな人生だと思ったが、ルイス自身は「仕事も人生も楽しんでいた」と彼の息子は語っている。”(p321)
と救いも感じられますが、光が強かった分の影を濃かった生涯が伝わってきました。
さて、残すとこ9章、200ページほど。名に覚えのあるボクサーも増えてきているので、更にページをめくるペースアップしてくるものと繰り広げられる最強の男たちの系譜が楽しみです。