先月、刊行著者セミナーに出席した、同セミナー対象書籍の井ノ上陽一さんの対象書籍『フリーランスのための一生仕事に困らない本』を読了。
>> 井ノ上陽一さんの『フリーランスのための一生仕事に困らない本』刊行記念著者セミナー参加記 <<
本来は読み進めていたものの、差し込みで他の本を入れたりして、セミナー開催日と間隔が空きましたが、本の冒頭
” みなさまにご提案したいのは「自分のやりたい仕事が、無理なく継続的に入ってくる」状態です。
フリーランスとして、一生仕事にに困らないためのノウハウをお伝えします。” (1%/百分率は紙の本で言うところページ数に相当/以下同様)
との主旨をもとに
第1章:「一生食うためのルール」8つのポイント
第2章:「あなたにしかできない仕事」をたくさん作ろう!
第3章:やりたい仕事が飛び込んでくる!「自分メディア戦略」
第4章:プロフェッショナルフリーランスの「お金の活かし方」
の目次立てで構成。
なお、前回も触れましたが、井ノ上さんと私は「平成進化論」の鮒谷周史さんのセミナーで机を並べさせて頂いたご縁。
やりたい仕事を選ぶ
井ノ上さんが税理士試験に合格され、転職等を通じ独立された後、当初・・
” 何をやっているわけでもなく、時間だけが過ぎていき、ストレスを抱え、収入も伸びません。
嫌な仕事でも、嫌な人でも、すべて引き受けなければいけないことに愕然としました。” (1%)
から、現在では・・
” やりたい仕事を選び、嫌な仕事は断っています。” (2%)
という状態を迎え入れるまでの変遷について主に書かれてあります。
例えば、それは
” 「どうすればもっと効率的に仕事ができるか」「どうすればもっとお客さまに喜んでいただけるか」をひたすら考え続けたのです。
趣味に近かったプログにも力を入れました。税金に詳しいという強みを活かして「みんな、こんなことで困っていないかな」と読者ニーズを意識して、記事を書くようにしたのです。
するとブログのアクセス数もどんどん上がり、記事の内容をベースにした有料セミナーを行うことができるようにもなりました。「顧問料」以外の初めての収入です。” (2%)
井ノ上さんの考えとして・・
” フリーランスは安定せず、むしろ不安定な状態をコントロールしながら生きていくほうが絶対うまくいきます。” (3%)
と、税理士でありながら
” 私は税理士の本業とも言える「税務顧問業」をどんどん減らしています。顧問先は5社で、売上としては35%程度です(普通は15社〜50社を担当します)。
その他の収入はすべて単発です。決して安定はしていませんが、あえてそうしています。
安定に甘んじていてはサラリーマンと同じだからです。” (3%)
と、在り方に強い思いが示されています。
影響力、かく拡大せり
本の冒頭で、井ノ上さんが提唱されているのが、
” 私が提案したいのが、規模ではなく、「影響力」の拡大です。 ・・中略・・
今はTVや新聞を使わずとも、ブログ、メルマガ、執筆、セミナーなどなど、あなたの影響力を拡大する手段はいくらでもあります。
コストをかけずとも、世界中に情報発信できる時代になったのです。
そうして影響力を拡大すれば、目の前のお客さまへのフィードバックもでき、さらには新しい仕事も舞い込んできます。” (10%)
と。井ノ上さんの強みの一つとしてブログが機能していますが、「影響力」の源泉に、まず・・
” 本業に限らず、「相談されること」「質問をよく受けること」があなたの強みと言えるでしょう。
「強みを探す」と言いますが、「探す」というのは正確ではありません。むしろ、「気づく」べきなのです。
「自分の中にある強み」に気づくことができるかどうかがポイントとなります。
自分が当然と思っていて、「無料でいいよ」と思うことが、他人にとっては宝の山であることもあります。” (19-20%)
と「自分の強みに気づく」こと。次に、
” そこでまず、自分の強みを100個書き出すワークをやってみてください。細分化して書き、どんな小さなものでもかまいません。 ・・中略・・
得意なこと、好きなこと、人の役に立ったことを思い出してください。” (20%)
と自分の資産を棚卸しした上で
” 強みを事業化するためのワークを行います。やることはシンプルです。
書き出した強みを2つ以上かけ合わせる。それだけです。” (20%)
” たとえば、「中小企業のコンサルができる」「HPが作れる」という強みがあったとします。
それぞれの強みだけで、トップになることは難しく、実現可能性も低いです。
しかし、この2つの強みをかけ合わせることで、「中小企業専門のHP制作」という事業を作ることができます。
それぞれの強みが強ければ強いほど、かけ合わせたときの効果はアップします。” (20%)
と、100個リストアップした強みの中から2つをかけ合わせる事で、自分の独自性を創出するようにする。
それは、
” 強みがあれが、同業界の大御所にも勝てます。経験だけが人の価値ではありません。
経歴、業歴だけで判断されるなら、先に独立した方、長くやっている方には一生勝てないでしょう。
年功序列の組織ならそういうこともあり得ますが、フリーランスには関係ありません。
年齢も性別も、業歴も、肩書きも関係なく、強みで勝負できるすばらしく平等な世界と言えるでしょう。” (21%)
との考えに基づいてもの。
” 強みを作り、かけ合わせ、さらに強みを磨き上げましょう。弱点はそのままでかまいません。
朝が苦手なら夜も対応できるサービスを売ればいいですし、人と話すのが苦手なら、ネットで注文できる仕事にすればいいのです。” (21%)
と、軸は明確に発想の持ちようは柔軟です。
自己肯定 x 100 の威力
更に本の中で推奨されているが、
” 「自己肯定リスト100」です。今の段階で、「できていること」「達成していること」を100個書き出すのです。
どんな小さなことでもかまいません。大切なのは、まず100個書き出すことです。
自分の強み、もしくはヒントを見つけることができます。” (22%)
そこには・・
” 自己肯定できるもの、武器、強みがないと、一切お金を受け取れなくなります。” (22%)
と、経済人(或いはフリーランス)として生計を立てていく上で根源的な理由も。
書き出した100個の強みから、自身の強み2つを掛け合わせた上でのポイントは
” お客さまにとって、「代わりのきかない唯一の存在」になれば、誰とも比較されません。
「自分が絶対的な1位になれるランキング」を自分で作ってみましょう。
目的は目立つこと、個性を生み出すことです。名刺交換したときに「面白いですね!」「これって何ですか?」と突っ込まれることを目指してください。” (23%)
と、如何な要素の組み合わせで自分が替えの効かない存在になり得るか。そのプロセスが明確に記されており、
現状、フリーランスでなくとも、今の時代、各個人個人で必須であると思われるブランディング、ポジショニングのプロセスが明瞭に記されており、
そこにフリーランスの中で揉まれてきた実体験が投影されているだけに、リアリティが伝わり内容に引き寄せられていきました。
フリーランサーならずとも実装武器満載
上記は本書の一部で、他に「教える仕事」としてセミナー講師の裏側、心得であったり、フリーランスとしての心得(値決め等)であったり
更には「ブログを軸としたメディア戦略」からブログの在り方、書き方からWordPressの設定方法に至るまで。
また、ご本業である青色申告等、「税」に関する扱い、心得まで、一冊の本の中で幅広いトピックについて網羅されており
フリーランサー(含.予備軍)を中心に、それに限定されず、読み応えのある内容と思いました。