音楽評論家 伊藤政則さんのシリーズ化されているトークイベントが書籍化された『伊藤政則の”遺言”3』を読み始めてから
第1章 音楽ビジネスの潮流
第2章 興行の舞台裏
第3章 1989年、モスクワ
第4章 METALLICAが来ない理由
第5章 過小評価されたRUSH
第6章 黎明期のフェス
第7章 VAN HALEN初来日の真実
と章立てされているうちの「第2章 興行の舞台裏」まで読み終えたので、そこまでのおさらい。
一昨年(2019年)『伊藤政則の”遺言2″』までシリーズで読んでおり、
「(伊藤政則の遺言)3はサイン本で・・」と思っていたところ
直筆サイン付き特典販売現場に遭遇、反応し入手していた経緯。
ロック界の現実と希望
実際のトークイベントに足を運んで & 書籍で過去の模様を振り返っては、ロック界を取り巻く厳しさを感じさせられてきたこと多いですが、本書でも
” 某レコード会社の社長が本社のトップ会議で、「ディストーションの掛かってるようなギター・サウンドのバンドとは契約しなくていい」と。「そういうのは売れないからもう要らない」って。
バンドと契約しても儲かるのはプロモーターだけになってるから、レコード会社のビジネスが儲かっていくためには、儲かるようなものを採り入れていくしかないと宣言しちゃったんですよ。”(p26)
に、
” ズバリ言うけど、デジタル配信1曲ごとのバンドに入ってくるロイヤリティは、1円とか2円とかの安い金額なんだよ。
「HYSTERIA」や「PYROMANIA」(1983年)や「ADRENALIZE」(1992年)で自分達が投資してきた金額、魂、スピリットみたいなものを、そんなタダみたいな値段で世に送り出すことは絶対出来ない・・・ DEF LEPPARDがデジタル配信を最後まで許さなかったのは意地だね。意地。”(p27)
と、変わらずの厳しき現実を示されながらも
” 2018年はDEF LEPPARDにとって大きな1年だったと思う。それは、ビジネス・・・ 例えばツアー収入が凄い。
かなり凄いんじゃないかと想定しつつジョー・エリオットに訊くと、80年代の、「HYSTERIA」(1987年)を出した黄金時代より凄いって。”(p27)
に、もっかハードロック界の救世主的に位置付けられている?GRETA VAN FLEETに関して
” 僕が日本公演を観て思ったのは、誰かに似てるような感じだけど誰にも似てない。これ、成功する時の1つのポイントですよ。
誰かに似てるようで誰にも似てない。こういう新人が出てくればね。”(p67)
の記述など、希望を見出すことも出来る序盤となっていました。
俎上に上げられていたJohn Sykes
ここまで自分が会場に足を運んでいない回で、足を運んでいる時は「出ないな」と思っていたJohn Sykesの話題も
” 広瀬:今年アルバムが出そうだと言われているもので注目しているものはありますか?”
伊藤:ジョン・サイクス・・・ だけど果たして彼自身のマジックはまだあるの?”(p69)
といったやり取りが掲載されており、驚きとともに書きっぷりは微妙ながら、、 嬉しく感じられたパートでした ^^
中、後半は「第7章 VAN HALEN初来日の真実」をハイライトに、会場参加の復習割合がとなる筈ですが、書かれてある内容が楽しみです。