泉麻人さんが歩いて紡いだ銀座今昔史:『銀ぶら百年』読了

コラムニスト泉麻人さんの『銀ぶら百年』を読了。

サイン本販売情報に反応し

出典:文藝春秋プロモーション部 Twitter(画像はTweetにリンク)

手元に引き寄せていた一冊。

本書は、

” 「特別な目的なしに、銀座という街の雰囲気を享楽するために散歩することを『銀ぶら』というようになったのは、大正4、5年ころからで、虎の門の『虎狩り』などと一緒に、都会生活に対して、特別警抜な才能をもっている慶応義塾の学生たちから生まれてきた言葉だ」

・・中略・・ とりあえずこの安藤説を信じるとすれば、大正4、5年は1915〜6年であり、ちょうど百年ってことになる(連載スタートは2015年)。”(p8)

との背景から「GINZA OFFICIAL」などウェブ媒体等の連載がまとめられた著書で、

” 4丁目の交差点から銀座通りを新橋方面へ歩く。6丁目の松坂屋の跡には、脇のビルまで取りこんで大きなGINZA SIXの建物ができあがったが、その向こうに隠れるように7丁目のビヤホールライオンは健在だ。

とりわけ夏に向かうこの季節、渋い薄紅色の外壁に<ライオンビヤホール>の黄看板が出たあの建物を見ると、ノドがキュッと鳴って、足が吸い寄せられる。”(p93)

と銀座の外せない感じから

” ちょっとおもしろいメニューを紹介するそのコラムでここの名物の「コロッケそば」を取りあげたのだ。

よくある立ち食い店のコロッケそばとまるで違った素材、食感に感動、以来ファンになってしまった。”(p87)

と気になるグルメ情報に、

” 日本橋の高島屋や三越にもかなりクラシックなエレベーターが残っているけれど、こういう手動扉というのは、いまどきちょっとお目にかかれない(銀座にはもう一件、7丁目の第一菅原ビル内にこういう手動扉のエレベーターが残っているらしい)。”(p20)

ってなマニアックなトピックも含め全29本(別途、丁目別コラム等)。

東京に銀座ありをイズミ式に・・

銀座に思い入れを強くしている者ではないですが、ここ数年、日中を一番長く過ごしてきた街ではあり、

購入本に書かれていたサイン

「あぁ、あそこのことか!」といった具合に、泉麻人さんのアングルで紐解かれる銀座のところどころに味わい深さを感じながらの読書となりました〜


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