泉麻人さんが誘(いざな)う東京西側、23区外のディープな魅力:『東京23区外さんぽ』読了

泉麻人さんの新刊『東京23区外さんぽ」を読了。

Twitterで、泉麻人さんご本人のつぶやきを見て、

出典:泉麻人さんTwitterアカウント(画像はアカウントにリンク)

刊行記念イベントの開催は確認出来なかったものの、サイン本の発売を知り👇

出典:書泉ブックタワーTwitterアカウント(画像はアカウントにリンク)

早々に動いて入手していたもの。

目当ての泉麻人さんサイン本 ^^

都内西側に覚えるワクワク感

「はじめに」で、

” 東京23区の西部地域で生まれ育ってきた筆者にとって、多摩の方面は幼い頃から親しみがあります。

地元の落合や中野あたりは昭和の初め頃まで豊多摩郡などと呼ばれていたテリトリーの一部であるし、

西武、小田急、京王線といった郊外電車に乗って出掛ける楽しい遊園地や昆虫採集地が存在するパラダイスでもありました。

都心方面を昔のレコードのA面とすれば、こちらはちょっとマニア好みのB面の魅力、といってもいいかもしれません。

・・中略・・

取材当日は、遠足の日の小学2年生のように心がウキウキと昂ぶったものでした。”(p3)

とあり、

日ごろ、目的地の大半が、新宿、東京方面と東側へ移動している私自身にとっても、

都内西側に向かう時は、ちょっとしたワクワク感を抱く感覚に共感。

購入本に書かれてあったサイン

知られざる魅力の片鱗

本編に入ると・・

” 西武新宿線の田無駅の北口から「はなバス」というコミュニティバス(¥150)に乗ると、タワー足元の多摩六都科学館の前まで行ける。

この科学館、プラネタリウムを備えた理系好き少年少女向けの施設のようだが、タワー取材の前にちょっと立ち寄ってみたら、

無重力感覚が体験できる装置(ムーンウォーカー)とか、人体の五感を試すゲームとか、オトナでもけっこう楽しめる。”(p13/西東京市)

といった知られざる目的地紹介に、

” 吉祥寺には吉祥寺という寺がある・・・ と思いこんでいたけれど、ここは江戸時代に水道橋あたりにあった吉祥寺の門前住人たちが明暦の大火で焼き出されて移住したのが由来(三鷹の連雀と同じだ)で、本体の吉祥寺は現在本駒込にある。

この地に吉祥寺はないものの、サンロード脇から北方にかけて、月窓寺、光専寺、蓬乗寺、安養寺と4つの寺が集まって(四軒寺の俗称もある)、これらがぼんやりと寺町らしいムードを醸し出している。”(p31/武蔵野市)

といった蘊蓄(うんちく)に、

泉麻人さんの視点、フィルターを通じて誘われる東京西側の魅力に好奇心を刺激され、

30市町村で計300ページ超のボリューム

全317ページに及ぶ厚みから、読み始めるまでは相応の読書期間を想定していましたが、3日ほどで最後「あとがき」まで到達。

東京Bサイドの入口

23区、東京東側では昨年(2017年)、

<< 2017年12月21日投稿、画像は投稿にリンク >> 高田文夫さん、松村邦洋さん、いち・にの・さんぽ会メンバーが歩いて書き留めた東京右側=下町の粋な世界:『高田文夫と松村邦洋の東京右側「笑芸」さんぽ』読了

高田文夫さん等が、その魅力に言及された『高田文夫と松村邦洋の東京右側「笑芸」さんぽ』を上梓されており、2冊揃えておく楽しみ方も感じました。

一口に東京と云うと新宿の高層ビル群に、銀座の商業集積地などが大都会に賑やかな場所が想起されますが、

例えば同じ東京都でも

” 本書で訪ねている多摩の市域のなかで、唯一鉄道が通っていないのが武蔵村山市だ。”(p274/武蔵村山市)

という奥深さに触れることもでき、

気分の盛り上がり等から、本書片手に23区外散策時のガイドブックとして重宝する一冊であります。


Comments

comments