作家、ジャーナリスト 門田隆将さんと、評論家 石平さんの共著『中国の電撃侵略 2021-2024』を読了。
中国について取り上げた本は、気分を⤵️とさせられるため乗り気ではなかったところサイン本入手機会に遭遇し、
購入していた次第。
隣国、近海のリアル
本書は、
第一章 台湾「電撃侵攻」シナリオ
第二章 もし中国の属国になったら
第三章 中国による人類運命共同体
第四章 中国の独裁は終わらない
第五章 「習近平の中国」という怪物
第六章 属国根性を捨てよ
という章立て(別途:巻頭提言、あとがきに代えて)のもと、お二人の対談軸に
冒頭、2020年7月23日のアメリカ ポンペオ前国務長官の
” 門田 「自由世界が共産主義体制の中国を変えなければ、共産中国が私たちを変えてしまう」と警告して、自由主義諸国が中国の脅威に対抗するように訴えましたね。
石平 要するに、アメリカと中国の戦いは単なる両国間の戦いではないということ。自由主義と共産主義、民主主義と全体主義の戦いだということです。”(p54)
という大掴みに沿って、
” 門田 その台湾は日本の最も重要な防衛ラインでもあります。台湾を失ったら、台湾海峡が中国の内海になってしまうわけですよね。
ここをタンカーなど日本籍の船は一日三〇〇隻以上、航行しています。しかも、尖閣はいうまでもなく、先島諸島は台湾のすぐ近くです。沖縄本島も近い。
台湾が万が一にも堕ちたら、日本の安全保障は根本から覆されます。”(p81)
という潜在化している危機に、
” (石平)習近平政権の下で一気に制定した国家記念日は、全部日本との戦争にまつわるものなのです。これを私はずっといろんな場面で述べていますが、どうも理解されない。”(p160)
という眉をひそめさせられる流れに、
” フランスは意を決して、自分たちの国益とは直接に関係のない東シナ海の紛争に首を突っ込み、中国と対抗する日米同盟に加わろうとしているのである。”(p253)
と、締めの部分で一部希望を抱かせられる記載もみられるものの
全体的には現状認識を一段、二段厳しくさせられる内容で、この週末は⬇︎と合わせ
周辺事態に思いを及ばされることになりましたが、
この二、三年に顕在化の懸念を孕む危機に対して、国民的理解が共有され、事態に適応できる環境が早期に整備されることを強く願わされます。