前回に続いて、神田昌典さんの『禁断のセールスコピーライティング』から。
>> 神田昌典さんが断言する「高飛車な営業スタイルが、信用につがなる」の真意 <<
30年の調査期間で実証された、顧客との絶対的信頼感を10分で築く方法とは・・
第4章「禁断のセールス」編 の「短時間で顧客との信頼関係を築く」と題された項目内の10分で築く信頼関係として、
一般的には「お客とお酒を飲むこと」と思われているが、もっと効果的な方法で
神田さんがジャック・ワース(アメリカで30年間、300業種のトップセールスマンに共通するセールス方法を調査した結果)が教えてもらったという方法が
“見込客の7歳以前の話をする。” (p233)
というもの。
” なぜ7歳以前の話をするのかといえば、相手が取引に値するかどうかという判断するため ”
” 見込客が、7歳以前に両親との葛藤があり、その葛藤が現在まで怒りという形で続いている場合は、取引をしてはいけない。なぜなら、その怒りが取引先である自分に向けられる可能性が高いから” (p233-234)
立ち入った質問とたるため難度が高いと思いきや、神田さんが実践したところ、「実にいい会話を持てることがほとんど」 (p234)であったそうな。
ここで相手が怒り出すような事があれば、先々、契約に至る事は難しいであろうと。
この会話が終わった後・・
” 自然の感情として相手に対する敬意が涌いてくる。相手も同様に、幼馴染の友人のような感情を抱くことになる。つまり、その他の営業マンとはまったく次元の異なる関係が作られている “(p234)
という効果があるそうで、これが決定力を推進する役割を果たす事になるようです。
本で紹介されている会話具体例・・
営業マン:「いつ頃この会社を創業されたのですか?」ーーー「27年前だな」
営業マン:「創業されたきっかけは?」ーーー「いやぁ、ほかに仕事がなかったんだよ。オイルショックでね。だから、しようがなく始めたんだよ」
営業マン:「何を大学で勉強していたんですか?ーーー「経済だな」
営業マン:「経済を勉強しようと思ったのは、なぜですか?」ーーー「高校で野球ばかりやっていたから、それしか受からなかったんだよ」
営業マン:「野球を始めたのは、いつからですか?」ーーー「そうだな。6歳のときには、父親とキャッチボールしてたな・・・・・・」
こうすると、比較的、短時間で子ども時代にまでさかのぼれる。そして、調べたいのは両親との関係だ。
営業マン:「ご両親との関係はどうでしたか?ーーー「子どもときは、いやぁ、怖かったよな」
営業マン:「それはなぜですか?」ーーー「うちは醤油屋だったからなぁ。小学生でも自分の工場で働かなけりゃならなかったのだろう。それを手伝わないと、怒鳴られるからな」
営業マン:「そのときに、どう感じました?」ーーー「そりゃ、寒かったよ。冬でも水で醤油瓶を洗うんだからな。こんな父親を持ったのを恨んだこともあった」
営業マン:「今は、どう思われていますか?」ーーー「いやぁ、もう親父もお袋も亡くなっちゃったからね。感謝してるよ。」(p235-236)
出来るセールスマンは自然とやっていた!
と、まぁこんな会話の例示ですが、何でも
“トップセールスマンの8〜9割が、意識するしないにもかかわらず、この方法により信頼関係の構築を行なっている。” (p237)
そうな。神田さんご自身でも
” 高飛車で突っ走れるのも、「この方法を知っていれば、どんな会社でもトップセールスになれるだろう」との自信がある” (p238)
ためであると。
セールスの極意として抑えておくべき事は、わずか2つ
と、『禁断のセールスコピーライティング』の後半では営業の極意は・・
” お客が、「この商品が欲しい」と表明し、そして欲しい理由が明確でないかぎり、商談を続けてはならない。
実に高飛車な営業スタイルだが、逆にそれが信用につながる。” (p212)
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” 見込客の7歳以前の話をする。” (p233)
の2点。神田昌典さんの本ならではの「非常識」な感じが、ある種、爽快な読後感を運んでくれました ^^ 〜