ノンフィクション作家の現在の肩書きより、 元讀賣巨人軍球団代表 清武英利さんの著書
告知されていたトークショーの内容は、当然、対象書籍及びその周辺といったところですが、
私的には「清武の乱」と称され、プロ野球界及びファンを震撼させた讀賣グループ総帥の渡辺恒雄さんをコンプライアンス違反で告発した
「清武英利さんって、一体どんな人だろう・・」という興味から。
清武英利さんを突き動かすもの
期待に沿って、トークショーでは、清武英利さの価値観、生きざまといった事が存分に語られ、
讀賣巨人軍球団代表の職を退かれてから、ノンフィクション作家に転じられた中で、題材として取り上げるのは
・「後列の人」に絞って書いている(トップランナーは書かない。幸運が訪れた後も頑張っている人)
というところに始まり、
上記は具体的に、会社破綻、出世争いに敗れたり、パワハラ・セクハラ等の不遇の環境からでも、前向きに生きている人たちに関心があるとのこと。
この辺りから、この場に足を運んだことの甲斐を実感出来た次第。
その他でも、
告発の後、讀賣グループを去ることとなり、
・自分に残されたものを考えてみた時、ノンフィクションしかなかった。
。讀賣グループを離れる時にお金に対する執着は捨てた。
・絶対に何とかなると強く思っていた。
・たった一人になっても、組織を良くしていこうと頑張ることは大事。組織の同調圧力は強いが、個を強く持つこと。
あくまで、お話しは富裕層の実態、金融の世界でのお話しがメインでしたが、
随所に語られた清武英利さんが交わった人間模様、人間ドラマに興味津々、ちょっとした刺激的なひと時を過ごしてくることが出来ました。
リアルな人間ドラマへの誘(いざな)い
質疑応答を含め、100分程度のトークショーを終え、サイン会へ。
「(サインように)何を買おうかな」と、本来は対象書籍の『プライベートバンカー完結版』なのでしょうが、
サイン会スペース脇に並んだ清武英利さんの著者の中から
イベント前は「(選べるなら)野球ものかなぁ」なんて思っていましたが、
お話しをうかがっているうち、清武英利さんが(取り上げる/)描く人物像への関心が高まり、
帯の「大宅壮一ノンフィクション賞」の文言に後押しされ、350ページを超える大作ですが、
本の中で繰り広げられているであろうノンフィクションの世界、人間ドラマが今から楽しみです。