元 通商産業省(現・経済産業省)官僚で、現在は「改革はするが、戦争をしない」を基本理念に提唱されているフォーラム4を率いておられる古賀茂明さんの講演会に参加。
先日読了した『日本中枢の狂謀』刊行記念として実施されたもので、
先着100名が早々に満員となる人気ぶり。
私達は本当のことを知らされているのか?
冒頭、古賀茂明さんが語られたのは、本の主たるテーマに「私たちは本当のことを知らされているか?」ということが据えられているということ。
長期政権となっている安倍政権は選挙で何度を勝利を収めているが「本当のことを知らされていなければ正しい判断は出来ない」という投げかけに始まり、
今、日本の採るべき進路が国民に問われている重要な局面を迎えているとして、
経済が振るわない(国民の実感、日本企業が世界をリードしている分野が少なくなった)現状、
古賀茂明さんは著書でも述べられている通り、安倍晋三首相は「軍事力強化を通じて列強の有力なリーダーとして認めて欲しい」のではないかという見立てを踏まえ
(古賀茂明さんは)日本がそのようになってはいけないと警鐘を鳴らす形で、講演80分+質疑40分という濃厚な内容でした。
問われている現実
全体を通じて印象に残ったのは、報道において表に裏に政治的な力が働いている状況に
「(やはり)本当のことを知らされていないのでは?」と思いを強くしたことで
正しい道を進んでいるのであれば、そのような疑念を持つことに危機を感じることもないですが、
講演中は様々なデータが示され、
軽く打ちのめされるような感覚も呼び起こされました。
本当のこととは立場によって見方が異なる側面もあるでしょうが、
一つの事案に対してさまざまな立場なり、見立てによって報道が行われる状況が望ましい姿であろうと、
現状との乖離が重い現実として突きつけられた思いを抱きました。
(質疑応答後)講演会の最後、古賀茂明さんが代表を務めておられるフォーラム4についての説明がありましたが
支持の是非とは別途、日本が採りうる進路を考える上で、或いは選択肢として存在意義を感じました。