栗山英樹さんが12年の監督経験を通じて獲得した経験知:『監督の財産』読み始め

北海道日本ハムファイターズ及び侍ジャパンで監督を務められた『監督の財産』を読み始めて

 1  監督のカタチ  

 2  覚悟

 3  伝える。

 4  未徹在

 5  最高のチームの作り方

 6  稚心を去る

 7  集大成(2019〜2021)

    8  考察  野球論

   9   光るべきもの

と章立てされているうち、 2 覚悟 まで読み終えたので、そこまでのおさらい。

年初のイベント参加で入手した二冊のうちの一冊  << 2025年1月16日投稿:画像は投稿にリンク >> 『栗山英樹の思考』『監督の財産』出版記念 栗山英樹トークショー&サイン会 参加記

『監督の財産』は

” 本書は、私がファイターズ時代に出した『覚悟』(監督1年目、2012年)、『伝える。』(監督2年目のシーズン前、2013年)、『未徹在』(監督4年目、2015年)、『最高のチームの作り方』(監督5年目、2016年)、『稚心を去る』(監督の7年目のシーズン後、2019年)を収録しつつ、その後に経験した監督生活で学んだことをまとめた。私にとっては、ファイターズの監督として1年目のシーズン後を皮切りに現在に至るまでの「監督・栗山英樹」としての集大成となる。”(p13-14)

というもの、実に5冊+αで計845ページに及ぶ著書。

読み進めた中で刺さってきた箇所の一部を以下に抜粋すると

” 勝てないチームと言うのは、自分たちから負けてしまう。それは、ちょっと頑張ったらできるようなことができないことが原因であることが多い。”(p31)

という観戦や自身の経験からも抱いていたそもそも論に、

” 人は一生懸命になった時に成長する。選手も同様だ。

じゃあどうすれば一生懸命になれるかと言えば、「私淑する」ことになる。監督が励ましたり、怒ったりするよりも、もっと効果的なことだ。

「私淑」とは、直接の教えは受けていないけれど、ひそかに尊敬し、その人を師と仰ぐこと。”(p45)

&

” ひとつ、「選手たちは勝手に良くなっていく」のを知る。環境さえ作ってあげられれば、選手は自然と上手くなる。”(p59)

と指導者経験も踏まえ得られた解に、

” 中国の古典「易経」を読んでいる時、光っていたのは「3日、嫌な思いをしなかったら気を付けたほうがいい」という言葉だった。

・・中略・・

嫌なことが起きるのは当たり前で、そのぶん、いいことが起きる。逆に嫌なことがないのは、その先に嫌なことが待ってい流のであって、危うい状態である。”(p84)

なる栗山英樹監督を助け、支えてきた言葉。

読み始め1週間で達したのは220ページ。これから625ページあることになりますが、野球を軸としているものの競技、指導者に限定されない内容から多くの学び、示唆を得られるものと、更に共有される栗山監督が辿った軌跡、そして経験知に興味津々です。


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