人工知能研究者 黒川伊保子さんの『妻のトリセツ』を読了。
先週参加した👇本書刊行記念の講演&サイン会で入手していたもの。
男性と女性とで脳の構造(回路?)が違うことは、Anthony Robbins:アンソニー・ロビンズの講演や本でも承知していたつもりも
いざ、そのことについて1冊まとめて読んでみると、「こうも違う(すれ違っている)のかぁー」と、
読みながら少なからず疲労感が蓄積されていくかの感覚を覚えましたが(苦笑)
それは例えば・・
” 女性脳の、最も大きな特徴は、共感欲求が非常に高いことである。「わかる、わかる」と共感してもらえることで、過剰なストレス信号が沈静化するという機能があるからだ。
それによって怖かった、悲しかった、痛かった、寂しかった、惨めだった、辛かったという神経回路のストレスが軽減される。
逆に共感が得られないと一気にテンションが下がり、免疫力も下がってしまうのだ。”(p23)
ここで興味深いのは
” 女性脳は、「心の通信線」と「事実の通信線」の2本を使って、会話をする。たとえば、友達の「事実」を否定しなければならないとき、女性は、まず「心」を肯定する。
「あなたの気持ち、よくわかる。私だって、きっと、同じ立場なら、同じことをしたと思う。でも、それは間違っているよ」というように。”(p88)
更に、男性からみて理解レベルが上がるのは
” ファミリーレストランに中年の女性3人が入ってきた。席に着くなり、一人が季節の限定メニューのマンゴーパフェを見つけた。
女性A「見て!季節限定のマンゴーパフェだって。美味しそうじゃない?」
女性B「あら、ほんと!マンゴーって美味しいよね」
女性C「まったりしてて、アイスクリームとも相性いいし」
ひとしきり旬のマンゴーの美味しさについて盛り上がったのち、Bが「でも、私、チョコね」とあっさり一抜け、
Cも「私は白玉にしとくわ」と二抜けした。それでもAは特に機嫌をそこねるわけでもない。”(p92-93)
この会話を解説すると
” この状況、女性脳同士なら全然不思議でもなんでもない。最初にちゃんと Aの心(気持ち)を肯定しているから、あとは何を頼むのも自由というわけだ。”(p93)
という紐解き。因みに一方の
” 男性脳にとっては、共感よりも問題解決こそがプレゼントなので、共感を端折って、「○○すればいいんじゃない?」「やらなくていいよ、そんなもん」といきなり問題解決してしまうのだ。
かくして、女たちは、「思いやりがない」「私の話を聞いてきくれない」「いきなり、私を否定してくる」となじってくるのである。”(p26)
この辺り(共感⇄問題解決)に男女間の大きな溝が横たわっているようです・・
関係破綻、とならないために・・
本書では、他に
” 心と裏腹な妻の言葉を翻訳すると・・・
(中略)
あ行
「あっち行って!」
→ あなたのせいでめちゃめちゃ傷ついたの。ちゃんと謝って、慰めて!
か行
「勝手にすれば」
→ 勝手になんてしたら許さないよ。私の言うことをちゃんと聞いて。「好きにすれば」は同義語。
(以下省略)”(p96-97)
なる女性語の翻訳も収録されており ^〜^;
知れば知るほど「知らなきゃ良かったー」という思いも過りますが、
本書が上梓された背景には、熟年離婚の増加といった人の人生にかかわる重大事もあり、
一つでも二つでも異性脳の特長を理解/実践することで、家庭で職場でプラベート(等々)で、
より良い日常を過ごすきっかけを掴めることに繋がるのは間違いなさそうです。
内容は重たくも、例示も交えて明瞭な文章で全148ページと、読みやすくなっています。