京極夏彦さんが描いた この世に居るはずのない男を巡るミステリー:『狐花  葉不見冥府路行』読了

小説家 、意匠家 京極夏彦さんの『狐花  葉不見冥府路行』を読了。(2024年)8月末に開催された

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『了巷説百物語』発売記念&新作『狐花』発売記念イベントの終演後の物販でサイン本を購入していたもの。

終演後に販売された『了巷説百物語』及び『狐花 葉不見冥府路行』サイン本

同イベントで京極夏彦さんが本書について、歌舞伎での上演依頼を受け応諾し「それでは台本を」「え?  台本・・」という経緯で本書が書き上げられた経緯と承知。

本書は

 死人花

 墓 花

 彼岸花

 蛇 花

 幽霊花

 火事花

 地獄花

 捨子花

 狐 花

の九話を収録。最初は花に絡めた短編集と思いきや

次第に哀しき事件の真相が明かされていく(長編)ミステリー。

購入本に書かれていたサイン

当初「(京極夏彦さんにしてはページ数)薄いな」と思ったところしっかり250ページ余ありましたが ^^ 一話あたり2、30ページという分量で読みやすく

“「心中に畏怖悔恨を抱える者は幽霊を見ましょう。しかし心中に憎悪怨嗟を飼う者は、魔物を見るのではなく ー 魔物となるのです。これは」”(p198)

に、

” この世には ー 不思議なことなどない。しかし、偶然というものは時に不思議としか思えぬような縁を示してくれるものです」”(p237)

と京極夏彦さんらしき世界観のもと、背景が浮かび上がるにつれ次第に物語に引き込まれ読了に至りました。


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