映画『ゴッドファーザー』のモデルとなったラッキー・ルチアーノの孫として血筋を継ぐ、
マリオ・ルチアーノさんの『ゴッドファーザーの血』を読了。
先日、アップロードした中間記
の後は、舞台が日本に移行・・
” 歴史的な背景から日本で生きている在日朝鮮人の組員を除けば、私のような外国人がヤクザ界に身を置いたことはそうないはずだ。
もっとも、私は自分がヤクザになることに、大きな違和感はなかった。他の国のシンジケートが金儲けのためならば、簡単に人も殺める荒っぽいシノギも厭わない一方、
ヤクザやマフィアは、組織として「ビジネス」を行い、厳しい規律によって内部が統制されている点で共通している。
日本が親分と子分によって疑似的な親子関係を作る「一家」や「組」であるならば、マフィアもまたボスを頂点とした「ファミリー」だ。
ヤクザの血の掟「任侠」といった考え方には近いものを感じ、私も自然と馴染むことができた。”(p211-212)
と(経済)ヤクザとして生きた日々に、
” 私をずっと愛し続けてくれた母を悲しませ、深く傷つけてしまった現実。これまで自分なりに必死に生きてきたつもりの人生が、急に色あせて見えた。”(p243)
と人生観の転換に、
” 関係が悪くなってしまった私と父を、時間は優しくいたわってくれ、真実が二人の間の溝を少しづつ埋めてくれた。”(p245)
家族の絆に、そして
” ユキと出会ってわかったことがある。大切なものはすぐ近くにあることを50代半ばになってやっと理解した。”(p262)
と奥さまとの出会いを通じて得られた現在の境地に。
本を上梓された時点でマリオ・ルチアーノさんの年齢53で、
本書(の読書)を通じて、常人の何倍も生きた感じが伝わってきますが、伝説のマフィアの血筋を継ぎ、
アンダーグラウンドの世界のリアリティに、
” 私が人生において、求めてきた大切なもの。それは、「家族の愛」だった。”(p261)
としながらも時に巨額の金がうごめく状況下、翻弄されていく人間模様に・・ それらを凝縮された形で疑似体験することの出来る作品です。