雨降る週中(水曜日)、初(往訪)となる
丸の内にある日本外国特派員協会で開催された『オーストラリア大使館と日豪関係』と銘打たれた講演会へ。
登壇されるのは、2011年8月〜2017年1月の駐日オーストラリア大使を務められたブルース・ミラー元大使。
近年の大使のお名前は頭に入っておらずとも、ブルース・ミラー元大使のお名前はしっかり頭に入っており、講演内容にも興味があっての参加。
豪日関係の根幹を成す大使館業務
当初、英語で講演され耳にイヤホン装着してのスタイルかと思いきや、(電話だと日本人とも思われるであろう)流暢な日本語を話されストレスなく講演に傾聴。
元大使の日本との結びつきや、在日オーストラリア大使館史に、オーストラリア大使館の日本国内での活動といった事柄。
一般的に観光や商用でビザ取得が入国許可要件になっていないと大使館内に足を踏み入れて、ということもなく・・
大使館という言葉に馴染みはあっても、実際何をやっているんだろう?という疑問は持ち得るものと思いますが、
オーストラリアは日本との関係を重視していることもあり、オーストラリア大使館以上の規模で展開しているのはアメリカ合衆国、韓国、中国、ロシアの4ヵ国に限られ、
ブルース・ミラー元大使の在任中(立食、朝食会を除き)1,500回を超える食事会が大使館内で開催されたそうな。
相手方は政財界やスポーツ界のキーパーソンと様々で、人選は当然の如く(広義で)オーストラリアの国益に叶う方々。
印象的であったのは、日本及びオーストラリア両国の大使館業務を支えるスタッフの存在に言及されたところで、
外交官は3、4年といったスパンで転勤となるところ継続して勤務してくれるスタッフがいてくれるお陰で業務の継続性が担保が可能となる。数十年〜半世紀といったキャリアを築かれた方もいらっしゃり、叙勲の対象(下掲の画像を参照)にもなっていると。
近年はオーストラリアと中国との関係が悪化したことで、豪日関係の重要性が高まり、(ブルース・ミラー元大使退任後)日本の安全保障のカウンターパートとしてアメリカに次ぐポジションに来るまでになったと。
緊密となる必然性
報道番組でもアメリカ国内のニュースは報じられても、オーストラリアは?となると、まだ一般的には観光旅行の候補先の一国といった受け止められ方かと思いますが、
先月(9月)開催された安倍晋三元首相の国葬議では
現職アンソニー・アルバニージー首相に加え、3名の首相経験者が弔問団に加わるなど、政治面では緊密な関係が表立っており、
今回のような豪日関係のキーパーソンが、一般公開されたイベントに登壇され、
オーストラリアへの親近感なり理解を深める場、必然的にもっと増えていく趨勢であろうと実感。
会を主催された公益社団法人 日・豪・ニュージーランド協会のコロナ後、初の本格オフラインイベントであったとのこと。対面及び会場から醸されたフレンドリーさとも、参加した意義を十二分に実感させられた内容でした。