先の(2022年11月20日〜12月18日)FIFA World Cup Qatar 2022で日本を熱狂に巻き込んだ中心的役割を担った長友佑都選手の『[メンタルモンスター]になる。』を読了。
昨年暮れに開催されたトークイベント ↓
で、20日ほど前に読み終えていた遠藤航選手の
著書とともに、対象書籍として入手していた一冊。
ポジティブであることで得られしもの
本書は、
” ポジティブでいると、思わぬ力を、特にここぞという場面で発揮することができる。ポジティブパワーがその人にもたらしてくれるのは、みんなが想像しているよりはるかに大きい。”(p005)
という
” ポジティブすぎて「引かれる」ことがある。”(p005)
日ごろその余りある効用を発揮している(であろう)長友佑都選手が紐解く「メンタルモンスター」の秘密について言及された著書。
長友佑都選手が、現在の姿を確立する過程には、
” かつて僕は明治大学のサッカー部でスタンドから応援する超無名選手だった。そんな僕が、その3年後にはインテルにいた。”(p090)
と駆け上がったスターダムに、
” 圭佑らとともに「ワールドカップ優勝」を口にし、本気でそれを狙える位置にいると思っていた。なのに僕らは、優勝はおろか一勝もできず、ワールドカップを去った。”(p164)
という 2014 FIFAワールドカップ ブラジル大会でのキャリアを築き上げている中で直面した大いなる挫折から得られた経験などをもとに論が進められており、
” 批判を受けたり、ミスをしてしまった後、前へ進むために重要なことは、まず「HOW」(どうやって)を見つけることだ。
人は失敗をするとどうしても「WHY」(なぜ)ばかりを追求してしまう。
なぜ、あのミスをしたのか。
なぜ、前にクリアできなかったのか。なぜ・・・。
もちろんそれは大事な作業だが、マインドが「WHY」ばかりになると、なかなか前へ進むことができなくなる。それは、いつまでも「批判」や「ミス」にとらわれているのと同じだ。
どこかでスイッチを「HOW」に切り替える。
大切なのはそのスイッチだ。”(p062)
心(思考)の在りどころに、
” 「心」があっても体が動かないとき、どうしようもない状況に陥るときはある。
僕はそういうときのために、今の自分と未来の自分、いつも2つの視点を持つことを心掛けている。
それが「シーン」と「ストーリー」で自分の人生を捉えるという考え方だ。
・・中略・・
人生には、「今はわからなくても、後々わかるようになること」がある。
シーンは、目の前に起きていること、直面している現実だ。どうしようもないこと、苦しいことそのものと言っていい。
そのシーンの連続していったものが「ストーリー」となる。苦しいことはどうやって起きたか、その先にどうなっていくのか。
歳を重ねるにつれ、自分の頭の中でストーリーを描く力が、どんどん上達していった。「こういうことが起きれば、こうなるな」というものが見えてくるのだ。”(p128-129/p130-131)
といった捉えに、直面している現実を転機、上向かせていく技術について平易明瞭に書かれています。
「光」となるべく実践されてきた生きざま
FIFA World Cup で長友佑都選手に熱くさせられた方々(incl. 私)に、
” 光は、まっすぐに進み、何より速い。
真っ暗闇にあって光があると落ち着くし、目指す先が見える。足元が見える。
光が強ければ強いほど、たくさんの人を照らすことができる。
何より僕たちは光がなければ生きていけないし、虫だって動物だって光を求めて集まってくる欠かせないものだ。
僕はそんな「光」になりたい、と思い続けてきた。”(p007)
という長友佑都選手の生きざまに触れ、世界最高峰の舞台で結果を出してきた、その源泉に触れることの出来る説得度高き一冊であるように思います ^^