(2023年)2月末、新日本プロレスリング 棚橋弘至選手の『その悩み、大胸筋で受けとめる 棚橋弘至の人生相談』を読了。
年初、タイミング良くサイン本販売情報がヒットして
その流れから入手していた一冊。
共感力に、経験から導き出された道標
本書は、
” ウェブサイト「OTEKOMACHI」のお悩み相談で、僕は初めての男性アドバイザー。2019年から、このウェブサイトに寄せられる悩みに向き合っています。相談者は主に30代の働く女性たち。”(p8)
という前提から、寄せられた相談及び回答(含.加筆分)が軸となり構成された著書。
ステージIVのガン闘病中の女性からヤサグレた気持ちから抜け出し、穏やかに日々を過ごすことへの助言を求められ、
” 人の記憶に残ることが生きた時間の証明になります。時間とは人の記憶なのです。「終活」という言葉には悲しみがついてきますが、周りの方々に「ありがとう」を伝える時間にしましょう。”(p30)
との提案であったり、 或いは棚橋弘至選手自身の
” 本当にどの会場に行ってもブーイング。
それまでの人生、自分が鈍感なだけかもしれませんが、人に嫌われるという経験がほとんどなかったんですよ。”(p89)
という状況から
” 完全に孤立無援。そのとき、ただ一人味方になってくれたのが、新日本で長いキャリアのある音響スタッフさんだったのです。
ある時、こう言われました。
「タナくんは、それでいいよ。チャンピオンはやられてなんぼだから」
「タナくんはアントニオ猪木だよ」とも。
会場でたくさんの試合を観てきた人の言葉だから信頼できたし、一人でも分かってくれる人がいると、こんなにも心強いのかと思ったものでした。”(p90-91)
キャリアで迎えた転機から得られた教訓であったり、
女性で特に相談者の状況と重なる方には力を得られる著書であるように思います。