先日アップロードした中日ドラゴンズ 元監督/ゼネラルマネージャー落合博満さんの講演会で
書き切れなかったところを。
荒木雅博選手2,000本安打達成で証明されたこと
最近で嬉しかったことの一つに、荒木雅博選手の2,000本安打を上げて、
荒木選手のマジメで簡単なことを難しく考えてしまう性格ゆえ、達成前に引退してしまうことを心配されていたそうな。
記録達成で良かったことの一つに「練習を嘘をつかない」ということを証明してくれたことだと。
落合博満監督在任中、練習についてきたのは荒木、井端、森野の3選手のみ。
目で打球を追わせるのではなく、ノックで足で打球を追わせるように徹底的に鍛え上げ、
中でも森野将彦選手については壊れてしまうんではないかと心配したほどで、実際、救急車が呼ばれたり、
監督退任後、キャンプ中1ヶ月間、毎朝点滴を打ってから練習に参加していた事実を知らされたそうな。
世間に練習嫌いのイメージのある現役選手時代の落合博満さんであるものの
誰も見ていないところで、プロの世界で生きていくために必要なことをしないことには誰もプロの世界で数字を残せないと(数字を残している選手は、誰でもやっている)。
それを練習と呼ぶのかは、人それぞれ。練習内容についても、一つ一つ理由付けが必要。
常識を覆す落合理論
また、野球界の常識とされているバッティングの際のヒッチ(動作)、踏み込んで打つなどについても
ヒッチはしながらスイングすれば腰が回る、踏み込むとピッチャーとの距離が狭まり、インコースの球から逃げられなくなる(=インコースは逃げながら打っていた)など、
独自の打撃理論を言葉に加え、ときに身振りを交えて説明されている姿も印象に残りました。
その他では、理想に指導者像として人を上手く使える人が良い指導者になるとの条件を挙げられ、
指導者自身の力は大抵微々たるもので、如何に自分の手足となり助けてもらうことが大事と語られていました。
唯一無二で説得力ある落合博満さんの視点
全体で3時間弱に及んだ講演会でしたから、2回合わせても紹介出来たのは部分的に止まりますが、
一見、奇をてらったかの見方も、その後に続く言葉で明瞭に納得させられてしまうところが
「さすが落合(博満)さんだなぁ」と。ゼネラルマネージャー時代の仕事で評価、人気を落とした点もあったでしょうか、
その独特の視点は「また聴きたいなぁ」と思わせてくれる内容続出でした。