先週末、プロフィギュアスケーター 織田信成さんの『フィギュアとは “生き様” を観るスポーツである!』を読了。
昨年(2021年)末のサイン本販売情報に反応し
年明けの発売を待って入手していた一冊。
北京冬季オリンピックをより楽しむために
本書は
” 北京冬季オリンピックが近づいてきました。極言すると、世界中のフィギュアスケーターが4年に一度開催される五輪を目指し、物心もつかぬ時分から来る日も来る日も苦しい練習を重ねているのです。その晴れ舞台がいよいよ目前に迫っています。”(p008)
とオリンピックに合わせ上梓された著書。振り返れば4年前・・
平昌冬季オリンピック前にも織田信成さんの著書を手に取っており、この時は羽生結弦選手のオリンピック連覇の予言を的中させるなどガイドブック的に読むことが出来ました。
今回は
第1章 平昌から北京 ー 4年間で何が変わったのか?
第2章 日本フィギュアスケートの開拓者たち
第3章 北京冬季オリンピック 観るべき選手と技
第4章 歴代最高のフィギュアスケーター、羽生結弦選手のこと
第5章 日本フィギュアスケート界への提言
【特別企画】戦友対談 安藤美姫 x 織田信成
の章立てに沿って、
” 僕は日本人なので、羽生結弦選手に勝ってほしい、羽生選手こそ最高のフィギュアスケーターだ、という思いがあるんですが、そのフィルターをいったん外して平昌以降の実績のみに絞って評価したら、優勝候補の大本命はネイサン・チェン選手ということになります。それは、わかっているんですが、心の中でそれを拒む自分がいます。”(p099)
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” 羽生選手が不利なのは2点。もともと跳んでいない4回転フリップに加えルッツも外すことが予想されます。(以下省略)”(p101)
という絶対的構図から描かれた逆転のシナリオに、タイトルに掲げられた「生き様」にフォーカスした内容では
” 浅田真央さんはドラマティックな選手でした。彼女のスケート人生は決して平たんではなく、良い時も悪い時もあり、そしてそのすべてを多くの人々が目撃しました。
また圧倒的な才能と努力を持ち合わせた選手でしたが、勝敗以上に美学にこだわる頑固な選手でもありました。”(p060)
といった点数に捉われないスケーターの魅力に迫った記述に、
” 安藤 受け入れられない個性って(苦笑)。みんな何で言いたいことを言わないんだろうね、モヤモヤするじゃんね。
(織田)するよ、するよ。本当は言いたいよ!でも安藤美姫みたいな選手がいてくれたおかげで、引き立て役というか、他の人がいい人に見えちゃう。”(p199)
なる発言を含むぶっちゃけトーク(対談)に、日ごろTV中継などだけでは知り得ないフィギュアスケート、フィギュアスケーターの魅力に簡潔明瞭な文で迫れる著書となっています。
フィギュアスケーターたちの競演
北京冬季オリンピック開幕後、フィギュアスケートは序盤のハイライトといった感じでドラマティックな様相を呈していますが、
本書で得た学びを活用し、結果よりもフィギュアスケーターたちの生き様!、に焦点を合わせプロセスを注視したいと思います。