時代劇・映画史研究家 春日太一さんの『黙示録 映画プロデューサー奥山和由の天国と地獄』刊行記念トークショーに参加。
登壇は春日太一さんに加え、対象書籍の主人公 映画プロデューサー奥山和由さんと、
奥山和由さんと共に映画を15本制作した映画プロデューサー 鍋島壽夫さん。
スクリーン向こう側の世界
内容については「ヒントを含めて書いてはならぬ」との冒頭のお達しから
生々しい映画製作の舞台裏について言及されたことをご想像頂けましたらと思います・・
奥山和由さんと鍋島壽夫さんが、製作が終わる度に「こんな仕事ずっと続けていられないよね。将来、何をしたい?」といった会話が交わされていたそうで、
予定通りに製作過程が進んだことなど一度もなく、そこには巨額の予算が動き、
本を読み始めたところですが、その中の記述を辿ると俳優陣の思惑(気まぐれなど)に振り回される局面も少ない模様。
映画を鑑賞する立場では、キレイに仕上がったところのみが目に触れられていますが、
Robert DeNiro:ロバート・デニーロ作品の『トラブル・イン・ハリウッド』で
『トラブル・イン・ハリウッド』予告編
コミカルに映画制作の舞台裏について描かれていたように ^〜^;
今回は演出無しでスクリーンの向こう側での絶えざるトラブル、都度都度起こる難題に臨機応変な対応が求められ、乗り越えられていったことが手に取るように伝わってきました。
思い入れ強くする作品の制作者が眼前に
今回のイベントは、奥山和由作品で『いつかギラギラする日』『SCORE』といった作品に鑑賞時衝撃を受け、
特に『いつかギラギラする日』は、私(わたし)的心に残る邦画作品の代表格で、
それを手掛けた本人を目の当たりに出来るとのことで楽しみにしていたもの。
質疑応答を含め実に80分(その後、サイン会)に及び、奥山和由さんが涙ぐまれるシーンもあるなど、
今も映画制作の最前線で奮闘されている現状(直近の『海辺の映画館ーキネマの玉手箱』は傑作との自負)を知れたことも嬉しく、
映画ファンとして長く記憶にとどめられるであろうひと時を過ごしてくることが出来ました ^^
『いつかギラギラする日』については、本でも掘り下げられているので、読了時に本作のエピソードなど改めて取り上げたく思います ^^