藤井保文さんと尾原和啓さんが誘(いざな)う「デジタルに住んでいる」世界のリアル:『アフターデジタル オフラインのない時代に生き残る』中間記

先月(2020年2月)に参加したイベント総合EXPOで、複数のブース(プレゼンテーション)で紹介されていた

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『アフターデジタル  オフラインのない時代に生き残る』を読み始めて

 第1章 知らずには生き残れてない、デジタル化する世界の本質

 第2章 アフターデジタル時代のOMO型ビジネス〜必要な視点転換〜

 第3章 アフターデジタルによる思考訓練

 第4章 アフターデジタルを見据えた日本式ビジネス変革

と章立てされているうちの第2章まで読み終えたので、そこまでのおさらい。

デジタル化か、死か

冒頭、時代認識に関して

” ここ数年、あらゆる企業で「デジタルトランスフォーメーション」の重要性が高まっています。

IT技術の発展に伴うビジネス構造の変化は様々な分野で起こっていて、蒸気機関車、電気エネルギー、コンピュータに次ぐ「デジタル産業革命」とも、そのインパクトの大きさから「第4次産業革命」とも呼ばれています。

経営学者でマーケティングの大家、フィリップ・コトラーは「デジタル化するか、さもなくば死か」という名言も残しています。

それくらい、いま起こっている市場環境の変化は激しく、進化を乗り切るためにデジタルトランスフォーメーションが必要不可欠だということです。”(p12)

として、本書のタイトルに掲げられたアフターデジタルについて

” モバイルやIoT、センサーが偏在し、現実世界でもオフラインがなくなるような状況になると、「リアル世界がデジタル世界に抱含される」という図式に再編成されます。

こうした現象の捉え方を、私たちは「アフターデジタル」と呼んでいます。”(p46-47)

と定義。具体的には

“【ビフォアデジタル】リアル(店や人)でいつも会えるお客様が、たまにデジタルにも来てくれる。

【アフターデジタル】デジタルで絶えず接点があり、たまにデジタルを活用したリアル(店や人)にも来てくれる。”(p47)

というもの。

引用した前提から、アフターデジタルな世界、著者の株式会社ビービット 東アジア営業責任者 藤井保文さんがビジネスを手掛けられる中国での

” フーマー(註:アリババが運営するOMO型スーパーマーケット)の店舗から3km圏内であれば、ユーザーはどこにいても、スマホで注文して30分で商品が届きます。

日本のネットスーパーだと「前日の夜11時までに注文しておかなければいけない」というケースもありますが、

フーマーでは、自宅への帰り道に「今日はこれを作ろう」とか「これを食べよう」と思ったものを注文し、帰宅したらほぼ同時に届くといったショッピング体験ができます。”(p71-72)*OMO=Online Merges with Offline

日本より先を進んでいる現実に、ヴィジョンといったことが明瞭に綴られています。

なお、本書はIT批評家 尾原和啓さんとの共著。

マインドリセット360°

掲げられたタイトルから第3章、第4章と各論に切り込まれていくものと思いますが、

自分自身、

” これまでは「インターネットをどうビジネスに活用するか」という考え方だったと思います。

しかし今では、「リアルな場所や行動も常時オンラインに接続している環境」が整っているので、「オフラインが存在しない状態」を前提として、ビジネスをどう展開していくかを考える必要があります。”(p54)

という前段の発想でいたことから・・ 今回の読書を通じてガツンと!前向きに衝撃を受け容れていきたく思います。


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