先日、前半のおさらいをした『終身旅行者 PT』を読了。
>> 木村昭二さんが解き明かすPT 〜永遠の旅行者となり無税で暮らす〜というライフスタイル:『終身旅行者 PT』前半のおさらい <<
448ページというボリュームから読む前の懸念に対して、結果として、さくさく読み進められた感じ。
気になる本の後半は・・
タックスヘイブン ってよく聞くけれど
PT(用途別 <国籍、ビジネス、居宅、資産運用、余暇> に複数の国々を使い分ける生活スタイル)を実現する上で、必須となると・・
” タックスヘイブンを十分に活用しようとなると、やはり「日本の非居住者」のPTになるしか方法はないようです。” (51% / 百分率は紙の本で言うところのページ数 / 以下同様)との前提から
タックスヘイブンについてのイロハに始まり、種類(1. 完全無税タックスヘイブン、2. 国外源泉無税タックスヘイブン、3. 低税率タックスヘイブン / 53%)といった基礎項目を抑えた次に・・
国別にみる税金、居住、不動産
第3章の第5項「利用価値の高いタックスヘイブン、居住権、市民権、不動産事情」と命名された項目の内容から
アンドラ公国に始まりウルグアイまで46ヵ国の「国の概要」「税制」「居住」「不動産事情(物件相場)」などについて言及。
例えば「ジブラルタル」を例にすると・・
” どんな国?
英国の海外領土で、イベリア半島の南東端に突き出した半島に位置しています。
税制
ジブラルタルは、低税率タックスヘイブンに当たります。譲渡税、相続税、付加価値税はありませんが、
所得税は最高で40%の課税となります。法人税は10%です。
ジブラルタルは、OECDが定めた租税情報交換協定を20ヵ国と締結しています。
居住
ジブラルタルの居住権は富裕層を対象としたHNWI(High Net Worth Individual Status)という制度があります。
これは純資産で200万ポンドを保有し、居住する不動産を持つか賃借するなどの条件を満たした富裕層に適用されます。
HNWIになった場合には、所得税額の上限は2万9,880ポンドになります。
不動産
不動産については、供給が限られているため高めです。3ベッドルームのアパートで37万ポンドからとなります。” (61%)
といった具合。
全ての国について全項目取り上げられているわけではないですが、この情報だけでも本書の特異性を際立たせていると唸らされます。
なお、税率に関しては逐次変更となるので、最新情報については都度都度、確認が必要になるとの事。
PTとなるために
以降は、市民権短期取得制度があるドミニカ国とセントクリストファー・ネヴィスの紹介であったり
いよいよ「PT 実践編」では、「5年後にPTになるためには」「まず、どこから始めるか?」といったあたりから
ライフスタイル実現を目指すためのガイドラインが段階別に綴られています。
そこではチェックリストであったり、判例をもとに課税されないための環境づくりであったり、かなり実践的な内容となっています。
詳しく新しくライフスタイルを学べる一冊
世界各国を旅され、この分野では高城剛さんが代表例(PTに該当するかは不明)になると思いますが、
そういったライフスタイルに憧れのある人は、同入門書として価値が高いと思います。
圧倒されるのが、データに基づいた各国比較で・・
日本と比較して、***(国名)は高い/安い、評価されている/いないなど、様々な側面から気づきであったり、場合によっては興味のとっかかりを得ることが出来ます。
私を含め多くの方にとっては「こういう生き方もあるのかー」と、目を見開かされる事になる誘(いざな)いの書籍になると言えます。