先日、参加した下記イベント
の対象書籍である『日本ラグビーの歴史を変えた桜の戦士たち』が、
読み始めてから3分の1程度のところまで来たので、一旦まとめ。
サブタイトルに「選手たちが明かす激闘の舞台裏」とある通り、日本国民にとどまらず世界のスポーツファンを驚嘆させた
ラグビーワールドカップ2015 日本代表全31名による、その舞台裏話し。読み終えたのは、31名中9名.-
後世に残る「決断」をさせたエディー・ジョーンズの一言
まず、最初はチームを率いた主将のリーチ マイケル選手。
後世に語り継がれる「決断」と称される、残り時間が無くなってのラスト1プレー。
同点狙いでペナルティ・ゴールを選択するか、逆転狙いでスクラム他を選択するかの場面で、
エディー・ジョーンズHC(ヘッドコーチ)のペナルティ・ゴールの指示に反して、スクラムを選択した場面・・
” 試合当日の朝、エディーと一緒にコーヒーを飲んだ。
昨日のキャプテンズ・ラン(註:コーチではなく主将が仕切って試合前の最後の確認を行う大事な練習/p13)については一言も話さなかった。
話したのは、南アとの試合のことだけだ。
「マイケルが思うようにやれ。自分のハートの思うままに」あの言葉が最後の場面まで生きた。”(p14)
その選択に関して、リーチ マイケルと共にピッチで戦っていたトンプソン ルーク選手は・・
” 最後のペナルティをもらった時、スクラムを選択した。それはキャプテンのリッチー(リーチマイケル)が決めた。それでよかった。
あのスクラムの寸前、私が「伝説を作るんじゃないのか!」と言ったと言うが、よくは覚えていない。
でもそんな状況だったのはみなさんも認めるところだろう。”(p91)
【ラグビーワールドカップ】南アフリカ vs 日本 ハイライト(9/19)
ギリギリで持ち堪えていた運命のスクラム
また、フッカー(スクラム第1列の中央)のポジションで途中出場していた木津武士選手が、
最後のプレー:スクラムを振り返り・・
” 最後のトライにつながるスクラムは正直いかれた。スクラムは最初のヒットで8、9割は決まる、と僕は思っている。
この時は南アの仕掛け、お互いに手をつかんで肩を当てて組むのが、早かったように思えた。
普通ならアーリーヒットでペナルティー。なのにレフェリーは流した。
Last Minute Japan vs South Africa | RWC 2015 HD
その瞬間、「やばい」と。自分の姿勢になれなかった。ボールをかくために足を上げたら、押された。
南アはあの時、シンビン(反則による10分間の一時退出)で7人。向こうはペナルティを取られても一緒。状況は変わらない。
レフェリーはあの局面でジャパンに認定トライを与える勇気はない。そういうことを計算して、イチかバチかアーリーヒットにきたと思う。
こちらはペナルティできない。反則を取られたらタッチキックで試合が終わってしまう。ジャパンは不利だった。
ボールがこぼれてピンチになったが、アマナキ(レレィ・マフィ)がセービングしてくれて、そのボールを日和佐(篤)がさっさと出した。助かった。”(p58-59)
文字とともに蘇る熱狂
という具合。本書を入手した当初の見立て通り、初めて知る又はここでしか知り得ないであろう話しが満載の様相で、昨秋(2015年秋)の熱狂が文字とともに蘇ってきます。
出版の経緯は、(廣瀬俊朗)選手の方から
” 「日本ラグビーの将来のために記録を残したい」との依頼 を受け “(p10)
の要望により実現したもので、選手側の思い入れの深さが、本書の価値を裏付けていると思います。
まだ、これから22選手に関しての振り返り、舞台裏話しを残しており、その模様を楽しみ、後日改めて断片をシェアしたいと思います。