先週末、読み始め記を↓
アップロードした佐藤正久参議院議員の『知らないと後悔する日本が侵攻される日』を読了。
その後、読んだのは
第二章 ロシアは北方領土を返すつもりはない
第三章 北朝鮮のミサイルは東京を焦土にするか?
第四章 中国は台湾の次に尖閣を狙う。その時、日本は!
第五章 まったく新しい戦争と人間
第六章 世界平和実現を絵空事にしないために
の五章に、あとがき。
ロシア、北朝鮮、そして中国
” 日本の「宗谷岬」から「サハリン」(樺太)の南端までは、わずか43キロ。ロシアは実は、日本に一番近い国なのです。”(p64)
なる知性条件から
” 現代の戦争は、戦略原子力潜水艦が大きなカギを握ります。例えば、地上から核ミサイルを発射した場合、高熱が出るため、発射地はすぐに特定できます。
そうなれば即座に報復のミサイルが飛んでくる。ところが原子力潜水艦から発射すれば、発射後移動するのでどこにいるか特定できません。そんな潜水艦が国の近海にいたら、不気味でしかたがないのです。”(p70)
という戦争の基礎を踏まえての
” オホーツク海から太平洋に出ていくには「玄関口」が必要です。その玄関口に当たるのが北方四島なのです。
「オホーツク海の蓋」はとても長く、自由に出入りができそうなのですが、実は、千島列島の海は、冬には凍ってしまいます。つまり、自由に出入りできるのは北方四島の海だけなのです。
こんな大事な島を、ロシアが返すはずがありません。”(p72)
日本近海がロシアの要衝となっている現実。
” 認めたくありませんが、北朝鮮のミサイル技術と精度は高まるばかりです。
今この瞬間にも150〜200発のミサイルが日本を射程に入れ、発射態勢にあるのです。”(p104)
と、このところ頻繁に繰り返されている北朝鮮のミサイル発射からも読み解ける現実に、
” 中国は、甘粛省や新疆の砂漠に「沖縄の嘉手納基地」や「空自の AWACS(早期警戒管制機)」を模した標的を造りました。そして「滑走路」「格納庫」「機体」と詳細な目標物を定めてミサイル攻撃の訓練をしています。日本に脅威が迫っていることは明らかなのです。”(p128-129)
という現実から積み上がる日本が置かれている暗澹たる状況に、雰囲気として「何かあったらアメリカが・・」という刷り込みも、
” 日本人は「アメリカが守ってくれる」と思っています。もちろん同盟国なので、日本のために戦ってくれるでしょう。そういう約束ですから。
しかし、アメリカ国民がそれを望まないのであれば、やはりネガティブになるのは当然ですし、同盟があるから必ず守ってくれるというのも事実ではありません。1982年のフォークランド紛争では、アメリカはイギリスの軍事支援要請を断りました。”(p213)
と過度の期待になっていることが記され、
タイトルだけ見ると危機を煽っているかの印象を受けますが、本書を読むと近隣国の考え、動きに備える必然性が高まっていることを強く意識させられました。