佐藤優さん、石川知裕さんから学んだ「逆境」への備え

元外務省の役人で、鈴木宗男元代議士との職務上の事で逮捕された際はラスプーチンの異名も伝えられた佐藤優さんと

小沢一郎代議士の書生からスタートして、衆議院議員になられ、政治献金の問題で議員辞職に追い込まれた石川知裕さんが

共著で『逆境を乗り越える技術』を上梓された記念のトークショーに行ってきました。

著書を通じて「知の巨人」とカテゴライズしていた佐藤優さんの直の感じとは、どんなであろうと、楽しみにしていた機会。

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これから競争が激化予測され、乗り切れる人に求められるのは「やりたい事」

石川さんは現在、大学院生で「無職」と自己紹介。佐藤さんも普段着と思わしき軽装で登場され、まず刊行の経緯から・・

佐藤さん:安倍政権が推進している実態は新自由主義で、これから競争激化が予想され、極力、個人が絞り取る政策の導入が予測され

これから身体や精神を壊す人が増える事態が予測されるため、そういった事態に直面した時に乗り越えられるべく本を書き上げたとされ

内容は買ったばかりで目を通していませんが、やりたい事があるかどうか、価値観がどうか、といった事がまず大事になってくる。

対外的に求められるのは、苦境に手を差し伸べてくれる友達

そして次にそのような事態に陥ったとしても、頭を下げて手を差し伸べてくれる友人が居るか否かが鍵になってくると述べられ

具体的には、苦境に直面すると金銭面の問題が大きいとして、

本書では数多のビジネス書、自己啓発書と違い、成功者に焦点を当てた内容ではなく、予期せぬ事態から平均以上の所で如何に踏み止まれる事が念頭に置かれていると。

自分 x 友達 x ネットワーク

一概に友達と言っても、ソーシャルネットワーク上で表現されている「友達」と違い、真の友達で片手に収まる人たちの事で

一人5人と助け合える人間関係を構築出来ていて、自分の友達もそれぞれ5人としっかり友人関係を築けていれば

乗数で125人の人の輪となり、この規模であれば大概の問題は解決出来るとの事。

お金、株券は一瞬で価値が無くなる事もあり、実際、佐藤さんはロシアでその事態に直面されたそうですが、そこで試される人間力の源泉と成るのが「友達」であると。

この指摘、岡田斗司夫さん、神田昌典さんも言われていた事なので、これからの時代の本質的な事と言って間違いないですね。

石川さんが、ご自身の経験から、真面目に仕事をしていても、ある日突然、事件に巻き込まれたり、会社が倒産したり、といった事は起こり得るとして

鬱に陥りそうな状態となるも、今現在、逆境に直面しているものの、ギリギリの所で佐藤さんの助言もあり精神面は正常を保てたそうです。

逆境を迎えた際の心得

30分程度のトークショーを経て、参加者からの質問に応じる場面があって、投ぜられた質問が「逆境となった時に、立ち向かうか、逃げるかの判断基準は?」

佐藤さんが、「まずは原則、安全なところまで逃げる事だ」と回答。イメージとして動物を用いて、猫は一見、役に立たないよう見えるが

愛想を振りまいて生き残っており、優秀な猫は好奇心が強いと同時に逃げる事も知っている、という点を指摘。

この点は、石川さんも小沢代議士が件の政治献金問題で、判断が出来ない状況では、格好悪いと思われてもマスコミの前に出る事は無かったとして

逆境=頑張らないといけない、との思い込みは己の選択肢を閉ざしてしまう事になりそうです。

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サイン会の模様

お二人がマイクを持つ時間は40分程度。そこからサイン会が始まり、100名弱の方が順次お二人のもとへ行きましたが

石川さんはとても謙虚に、佐藤さんはシャイな感じでサインが終わっても、参加者と目を合わせずといった。

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最後の一人が終わった後、厚かましくも、壇上に歩み寄って石川さんの著書『悪党』をご本人の前に差し出して・・

「うわぁ、もう5年前くらいの本(実際は3年)で・・有難うございます」と感激頂き、これも丁重にサインして貰ってきました ^^

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トークショーに出ていなければ買ってなかった本と思いますが、お二人ほどではないにせよ、人生の中である浮き沈み、そしてこれからの時代が更なる競争社会となるのであれば

危機管理に関しては心得ておく事は少なからずありますね。

 


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