先日、中間記↓をアップロードした
白井聡さんの 『国体論 菊と星条旗』刊行記念トークイベント「国体」は、我々をどこに連れていくのか? に参加。
哲学者 國分功一郎さんとの対談形式で、
当該イベントを知った時は完全に出遅れて、その時「満席」であったものの
当日のダメ元でキャンセル待ちで出向いて、入場叶ったもの。
『国体論 菊と星条旗』と、その周辺
大学の先輩後輩という間柄で、先輩の國分功一郎さんがリードする形で進行。
下記、印象に残ったところを箇条書きすると・・
・白井聡さんは、もともとの対象はレーニンだった
・(國分功一郎さん評)白井くんは普段、お坊ちゃんで上品な人間と捉えているが、本書では「烈しさ」に代表される強い言葉が印象的であった
・(國分功一郎さん)『国体論 菊と星条旗』で語られていることは明瞭、国体の対象が戦前の天皇から戦後はアメリカなった
・どういうジャンル(政治学、日本史、エッセー etc)の本?⇨(白井聡さん)研究とは新しい概念を想像すること
・2012年 『永続敗戦論』を書いている時、衆議院総選挙結果を見て、ろくでもないことになると思い、国民はいつ気付くだろう?と思っているうちに6年が経った
・(國分功一郎さんの問題提起)なぜ、(戦争で)日本はきちんと負けられないのか?⇨(白井聡さんの見解)アメリカに負ける前に(大量の餓死者を出すなど)組織やモラルの崩壊で既に負けていた
・(戦争)無責任の問題をずっと放置している。検証しない。
・(國分功一郎さんの問題提起)日本は主権国家になるべきか?⇨(白井聡さんの見解)理想はどうこうない。国民が元気でさえすれば、政治はろくでもなくて良い。
・(國分功一郎さん)ポストモダン大きな問題であり続けている
・(國分功一郎さん)『国体論 菊と星条旗』での(白井聡さんの)天皇陛下の何かと戦っている旨の言及は印象的で、人間として共感できる
・(白井聡さん)天皇陛下のお言葉、とんでもない国難を示している。(お言葉後)まず『太平記』を読んだ。歴史上ことはアナロジーで捉えられる
白井聡さんが問うた「国体」のインパクト
対談が、1時間ちょっとに、そのあと、質疑応答が20分程度。対談の方は気心の知れた間柄で和やかな感じで進み、
箇条書きしたことから派生していったことも様々ありますが、
本に難解さを感じていた部分が、話し言葉で耳にすると理解しやすくなり、
また、本(『国体論 菊と星条旗』)の骨格も掴めてきた感で、知恵熱も刺激され、イベント後、ほのかに高揚した感覚を自覚できました。
質疑応答で印象的であったのは、参加者から質問に対し、白井聡さんが『国体論 菊と星条旗』での主張を誤読しているとの回答が複数回あり、
國分功一郎さんも「一読しただけでは理解し切れない」と、
このあたりに、本書の情報量の多さに白井聡さんが意図した「概念の新しさ」を感じることも出来ました。