先週、ビジネスプロトタイピング講座に登壇された兼元謙任さんの講義で引用のあった
サイモン・シネックのゴールデン・サークルがマイ・ブームで連夜、TEDでのプレゼンテーション(動画)に見入っている次第。
amazonで検索すれば本も出版されていて、先日途中下車して購入。111ページ(/261ページ)まで来たので、中間記。
人を魅了する人たちの資質とは ?
付箋箇所、既にもりだくさんですが、書き出しで
” 本書は、人々を感激させ、奮起させたい、つまりインスパイアしたいと願う人、自分をインスパイアしてくれる人物を見つけたいと願う人のための本である。”
と定義。
” 偉大なるリーダーは、人々に行動を起こすよう奮起させる。つまり人々をインスパイアできるのだ。” (p12)
” 私たちはだれでも、このパターンを学ぶことができる。少しばかり鍛錬すれば、どんなリーダーや組織でも、組織の内外の人たちに感銘を与え、やる気を起こさせ、アイディアやビジョンを発展させる手助けができる。私たちはだれもが人の先頭に立つことができるのだ。” (p6)
そのカギとなるのが「ゴールデン・サークル」。
” 人間の行動には予測可能なものがあり、そこには理法があることを教えている。
簡単にいえば、私たちがとっている行動の理由を知る手助けとなるのだ。
<ゴールデン・サークル>は、最初に「なぜ」と自問することですべてを始めようと肝に銘じていれば、以前よりずっと大きなことを達成できるという動かしがたい証拠を示している。” (p45)
“人々はあなたのWHATではなく、それをしているWHYを買う。それが、アップルが見事な適応性を身につけた理由だ。
アップルからコンピュータを購入した人は、いい気分になる。だがそれだけではない。アップルからMP3プレーヤーを、携帯電話機を、デジタルビデオレコーダを買ってもいい気分になる。
消費者と投資家は、アップルが多種多様な製品を多種多様な分野に提供しても目くじらを立てない。
アップルを際立たせているのは、アップルのWHATではない。それをしているWHYだ。アップルの製品は、かれらの信念に命を吹き込んだものなのだ。” (p52)
ここでいうWHYとは・・
” WHY:自分がいましていることを、しているWHY(理由)。これを明言できる人や企業は少ない。
ここで留意してほしいのは、このWHYには「お金を稼ぐため」という理由は含まれない。それは結果に過ぎない。
私がWHYと問うとき、それは、あなたの目的はなんですか、大義や理念はなんですかと尋ねているのだ。
なぜ、あなたの会社は存在しているのか? なぜあなたは毎朝、ベッドから這いだし、出勤しているのか? なぜ、そんなことを気にかけねばならないのか?
大半の組織や人間が、円の外側から内側に向かう順番で、つまりWHATからWHYの順番で考え、行動し、コミュニケーションをはかっている。
もっとも話しだ。いちばん明確なものから始め、いちばん不明瞭なものに向かっているのだから。
私たちは、自分のWHAT(していること)は説明できる。ときにはHOW(手法)も説明できる。ところが、そうしているWHY(理由)を、説明することはめったにない。” (p47)
“会社が自分たちのWHYを、自分たちが信じているものについて語り、消費者もその信条に共鳴すれば、私たちは苦労してでも、その会社の製品やブランドを自分の生活にとりいれようとする。
ときには人生の大半を通じて、その製品やブランドを愛用することもある。
それはその製品やブランドが単に優れているからではなく、私たちが大切にしている信条や価値観の指標となり、象徴となっているからだ。” (p64)
” 私たちは、自分の信念をきちんと表現できる組織やリーダーに惹かれる。” (p67)
” 「直感による決断」は、円の中心から生じる。そこから生じた決断は、とても正しく感じられる。” (p70)
” 勝者はまず「心」で感じ、つぎに「頭脳」で考える。” (p72)
” 偉大なるリーダーは自分の直感を信じている。かれらは、科学以前に、まず芸術に信頼を置く。かれらは頭脳以前に、まず人々の心を獲得する。かれらはWHYで始める人たちだ。” (p73)
「ゴールデン・サークル」の概念
といったところが前半の骨子で、本の中では事例が散りばめられ、肉付けされています。
本では人々が長蛇の列を成してアップル社製品のiPhoneを購入する事が事例として紹介されていますが、
自分が贔屓にしているスポーツチームのアパレルに身を包んだり、それが好きなロックバンドのTシャツであったりしても同じ事ですよね。
そこに至るメカニズムが解明され「誰でも出来る」次元まで落とし込まれているのが、本書、「ゴールデン・サークル」の本質と(もっかのところ)理解。