数日前に中間記↓をアップロードした
副島隆彦さんの『銀行消滅 新たな世界通貨体制へ』を読了。
「分かりやすくて、勉強になって、しかも面白かったなぁ」というのが、率直な感想。本の最初、「まえがき」で
大枠の経済見通しに関して・・
” 米トランプ政権は、QEじゃぶじゃぶマネー(=金融緩和マネー)を、このあともやっていくしかないのだ、と腹の底からわかっている。
金融引き締め(=金融タカ派)に転換したフリも一方ではするだろうが。
だから今のまま、低金利(日本とヨーロッパはゼロ金利)を続け、株をニューヨークの「大親分たちの談合」で吊り上げ続ける。それしか他にやりようはない。
ドル札と米国債(トレジャリー・ビル Treasury Bill 米財務証券)をさらに大幅に刷り続けて、国家財政と米国経済を成り立たせるしかない。
日本の株価もズルズルと、この先もニューヨーク相場に、「連れ高」する。
そうやって先進国(米、欧、日)の退職老人たちの年金を賄い続ける。これが何よりも国家運営の基本だからだ。老人たちを怒らせたら政権はもたない。”(p4-5)
また、昨今話題の仮想通貨に関して
” 今の北朝鮮危機はどうせ過ぎ去っていく。このあと、日本に年間1億人の外国人旅行者がやってくる時代(現在の3倍の数)が来る。
だから外国人向け旅行客ビジネスで活躍しているネット企業の推奨銘柄一覧を巻末に載せた。
いわゆるIT企業を、私たちは、大きく二つに分けて考えるべきだ。私の中で閃いた。
① EV(電気自動車)や自動運転、そして生活のインターネットとロボット化(IoT)、コンビニ・スーパーの完全無人化などは、総じてAI(人工知能)の開発として考えるべきだ。
もう一つは、前述した、
② ビットコインなどの、奇妙きわまりない新しいサイバー(ウェブ)マネーたちだ。
この新しい世界通貨の発達を、これからの人類のあるべき世界秩序の問題として大きく考えるべきである。
ビットコインは政治問題なのである。ビットコインは、国家(官僚たち)の支配を打ち破って国境線を超えてゆくからだ。
私は、①のAI(サイバー・ショップから実店鋪へ)よりも、②の仮想通貨(サイバー・マネー)のほうを、より重要だと考える。”(p6-7)
上記引用の大前提や問題提起をもとに
1 消える銀行
2 朝鮮半島有事とこれからの個人資産の守り方
3 仮想通貨は新たな世界通貨となるか
4 フィンテックから民泊まで副島隆彦が見通す未来
5 日米「連動」経済は続く。そして・・・
という目次立てで、世界経済の潮流、大原則などについて分かりやすく、世の中が学べます。