作家 竹田恒泰さんが、主筆を務められている『国史教科書』こと『中学 歴史 令和2年度文部科学章検定不合格教科書』を読み始め
「第一章 神代・原始」から「第四章 近世 戦国時代」まで読み終えたので、そこまでのおさらい。
ターニングポイントを迎えた第3弾
令和2年度版は教科書シリーズ第3弾となり、
手に取ったのも3年連続。
最初書店で目にした時に「大層ぶ厚くなったなぁ」なんて思い、開いてみれば
巻末に「検定審査不合格理由(含. 根拠資料の提出、文部科学省設との口頭での質疑応答)」が収録されているためで、竹田恒泰さんによると
不合格理由が明示されたことで検定合格への道筋が示され、手応えを感じておられ大きなポイントになっているもの。
本書の特徴も
” 教科書検定三回目にして初めて、文科省から具体的な欠陥箇所の指摘があったため、実際に提出した検定図書に、文科省から指摘があった欠陥箇所を赤字にして記載し、どの記述にどのような指摘があったか、ひと目で分かるように工夫したのが本書である。”(viii)
本文にも随所に赤線が付され、
修正指示が欄外に示されていること。
教科書の重み
今回は個別の史実よりも、今一度、大掴みのところを押さえておきたいと思いますが、
そもそも竹田恒泰さんが教科書化に乗り出されたのは
” 昭和二十年代後半の、共産主義者たちが武力闘争に励んでいた時期、日本共産党幹部の志賀義雄は次のように武力闘争を批判した。
「なにも武力革命などする必要はない。共産党が作った教科書で、社会主義革命を信奉する日教組の教師が、みっちり反日教育をほどこせば、三十〜四十年後にはその青少年が日本の支配者となり指導者となる。教育で共産革命は達成できる」
・・中略・・ 実際、中学の歴史教科書は、きわめて反日色の強い不適切な教科書が長年使われてきたのである。”(vi)
という経緯に危惧を持たれ、
” もし真っ当な教科書が普及したなら、真っ当な青年が育ち、将来、日本の指導者になって、そのときに本当の日本が復興するのではあるまいか。正しい教科書を普及させることの価値はじつに大きい。
そのために有志が集い、始まったのが『国史教科書』編纂計画である。”(vi)
との出発点から四名の大学生とともに取り組まれている計画で、編集方針(の一つ)に掲げられた
” 『国史教科書』は、どの時代も朝廷を軸に語ることを心がけた。それにより、時の権力者が移り変わっても、朝廷が日本の歴史の核を為していて、一つの国家が連綿と継続されてきたことを理解できるように仕上がった。”(xiii)
など根底に流れる強い思い感じられる内容で、特にデリケートとされる近現代は頂上(=検定合格)が見えてきた段階での記述に興味を強くさせられています。