先日、読了記をアップロードした『見落とされた癌』
の刊行記念、著者の竹原慎二さんと医師の川島朗先生の講演会に参加。
開演10分ほど前に会場の八重洲ブックセンター内の講演会場に到着すれば・・ テレビカメラが並ぶ様子にびっくり ↙︎
質疑応答で感じたことですが、癌で手術された方(=術後の過ごし方に質問)、ご家族が癌で治療法を模索されている方に、また、癌で闘病中の方など
普段、足を運んでいる書店イベントとは雰囲気が大きく異なり、引き締まった感じを強く持ちました。
重くも重過ぎず、進められた経験談の共有
熱気というのか、緊張感というのか、当初50名限定ところ100名に膨らんだ満席の会場で、
ほぼ定刻に竹原慎二さんと川島朗先生が登場。
ミドル級で世界を制しただけに「やっぱ大きいなぁ」というのが第一印象。
トーク(講演)の方はTVカメラお構いなしといった感じのストレートな物言いに、その場を再現するお医者さんの口マネに ^^
テーマは重たいのだけれど、それもよりも登壇されているお二人のキャラクターから事実、感じたことをありのままに伝える雰囲気が濃く伝わってきました。
癌の経過に関しては本に書かれてことと重複し、そちらに譲りますが、興味深かったのは、
竹原慎二さんが、当初の診断、治療法に納得できず、他の医師、医療機関にセカンドオピニオン、サードオピニオンを求めた行動に関して
川島朗先生は、患者自身が納得する説明なり、治療法が示されるまで、様々な医師の見解を求めることは当然のことだとして
医師の方も「来るものは拒まず、去るものは追わず」という姿勢の人が多く、気にしていない人が多いのでは?とのこと(但し、地方で権威とされている医師は難しい場合もあるとか)
また、竹原慎二さんがセカンドオピニオンを求め、診てもらった大学病院の検査で見落とされていた癌についても
大学病院では日中、多くの患者を診察していて、検査結果が後日に上がる場合、日中の診断後に丁寧に上がってきた診断結果に向き合う医師の限界について指摘されており、
検査結果が後日となる(数日要する)場合、受診時に検査結果が上がってくる日を予め確認しておいて、
その日に診察の予約を入れるくらいの能動的な姿勢が、自分自身の命を守る意味で大切だとのお話ししなど
この場に来たからこそ知れた実情で、ある種、目から鱗なことが複数に及びました。
経験、言葉、直に勇気づけられる貴重な場
登壇のお二人による講演後の参加者からの質疑応答の場面では、
助言を求める方々に対しては思いを共有されながら真摯に、或いは励ましの言葉であったり、一大事を乗り越えたからこその言葉に込められた現実味など、
私自身の直接のやり取りではありませんでしたが、意義深い時間となっていました。
一般的に病に関する情報は自分自身や家族なりが病に冒されてから調べ始めたり、向き合ったりするものですが、
病に至るプロセスが重要で、それで防ぎきれるものではないですが、生活習慣なり、正しい食事、十分(適切)な睡眠等々、
定期的な検診も大きな助けになるはずで、私自身にとっては健康でいられるための努力、尊さを実感した、読書と今回のイベントでした。
質疑応答後に開催されたサイン会では、竹原慎二さんから直に言葉をもらえる機会となり、話し込まれていらっしゃる方も多かった様子。
そこで一人ひとりとの交流を惜しまない竹原慎二さんの親身な姿が清々しいまでに印象的で心地良い余韻を残してくれました。