先月、読了記をアップロードしていた
田村耕太郎さんの『頭に来てもアホとは戦うな!』37万部突破&「Yaesu business choice」受賞記念 トーク&サイン会に参加。
もともと本イベント開催を知って、本を一読していた経緯でしたが、今日のお話しでは4年前に出版された本ながら
着々と売り上げを伸ばされ、40万部を突破しているそうな。
出版のきっかけは、田村耕太郎さんがTwitterでしつこく絡んでこられた経験があって、その失敗談的な意味合いから。
そもそも議員時代も超大物に正論を挑んだ挙句に干されたり、親身にしてくれていた先輩に話していた悪口が拡散されてしまったり、
自分自身が(本に書いていることを)一番出来ていなかったと述懐。
(前夜)深夜にシンガポールから来られたそうですが、たまに日本に来ると、
均質的で同調圧力が効いている状況を実感されるそうで、
例えばシンガポールでは自分の得にならないことは関心を持たないなど、
日本人は他人に関心を持ち過ぎる国民性を指摘され、世界でも珍しいのではないかと分析。
世界で創造性や多様性が問われていく趨勢にあって、日本は過渡期あると評価。
その分、人間関係で問題が生じたり、悩んでしている人の多いことの証左が、本書をロングセラーにさせているものと。
田村耕太郎さんが繰り返し仰られていたのは、特に力を持っている人はややこしい人が殆どで、
まずは自分自身と向き合う時間を多く持ち、自分が一体何をしたいのか?、目的を明確にすることが重要。
その上で、ややこしい人たちと衝突するのではなく、共通の目的を見出すなどして、時間はかかっても味方に引き込んでいく姿勢(戦略)が大事であると。(目的の一致を見出せない場合、「次へ」の判断もあり)
人を嫌いになること自体が無駄で、そういった人たちを恨んだり、思い出すなどのこと自体に意味がないと指摘。
また、キーワードとして「モビリティ」が、しばし用いられ、
目をつけられた上に「こいつは動けない」と判断されると、その場から逃げることが出来なくなってしまうことから、
上手くいっている時ほど特定の人に頼らない、収入源を複数持つなどの環境づくりに勤しむことの重要性を説いておられ、納得できる指摘でした。
俯瞰できる視野と「場」の重要性
田村耕太郎さんの実体験に基づいたお話しが、参加者目線で淡々と語られていった感じでしたが、
トークの後に設けられた参加者との質疑応答で、人間関係、コミュニケーションに悩んでいる人は多いが、
そもそも世の中とは不条理なもの(人それぞれに正義、道理があって、それらが絡み合って社会が形成されている)で、
何らか地位に就いている人たちは、そういった状況からのし上がって来た人たちなので、
壁にぶち当たっているのは何も自分に限られたことではなく、大多数の人に共通したことだという前提を理解することが肝要であると。
また、日本の場合は(平均)年齢が上がっているのに対して人口が減っている状況で、どこも椅子取りゲームを強いられているが、
一転、海外ではパイが拡大しており、椅子も増えている状況だと解説。モビリティに関連した質問が最後、取り上げられましたが、
田村耕太郎さんご自身、国会議員生活にピリオドを打ち、シンガポールに拠点を移された経験の中で、
日本では競合が点在する中、シンガポールではキャリアで競合する人が不在で、持っていたスキルが評価されることになったと振り返られ、
行き詰まった場合「場所を変える」という選択肢を示されており、日ごろ狭いスコープでしか生きていないが、視野は広く持つべきであるとの意見も耳にして刺さってくる内容でした。