日本の「筋トレ不足」を憂い、筋トレと正しい栄養学の知識を日本に普及させることをライフワークとされているTestosteroneさんの『幸福の達人 科学的に自分を幸せにする行動リスト50』を読了。
Twitterでフォローしておらずとも、しばし ↓のような
ぐ〜っと腹落ちさせられるつぶやき何回か目撃し、著書に持った経緯。留めておきたいことが数あり、2回に分けた読了記の前半。
本書は
第1章 脳のクセを攻略する
第2章 ポジティブな面に注目する
第3章 利他の心を持つ
第4章 人間関係に投資する
第5章 健康を死守する
第6章 自尊心を育てる
と章立てされ、本編に至る前の「はじめに」で
” 科学が発展する以前、幸福というボンヤリしたものを扱うのはもっぱら哲学や宗教の仕事であったが、近年、この分野にも科学のメスが入り始め、科学的知見が蓄積されてきた。
科学されているということは再現性があるということである。なんたるグッドニュース! 幸せになりたい放題だぜ!”
という前提から、今回は第3章までで印象的な部分を転記すると
” 人間の脳は放っておくと過去の悪い経験を思い出したり、将来に起こり得る不安要因について考えたり、抱えている心配事に関してあれこれ悩んでしまったりするようにできている。
・・中略・・
脳のデフォルト(初期設定)はオフ状態ではなく、ネガティブ方向にフル稼働するように設定されているのだ。
つまり、脳を休ませたければ意識的に脳の電源をオフにしてやる必要がある。
じゃあスイッチはどこ? ここで瞑想の登場である。不幸のもととなることもあるデフォルトから脳を解放し、「今、ここ」に意識を向けるために瞑想は非常に有効なのだ。
・・中略・・
瞑想と聞くとハードルが高く感じるかもしれないが、初心者は自分の呼吸に集中することから始めればいい。1日5分間、自分の呼吸だけにすべての意識を集中する。
意識が呼吸からそれて雑念が浮かんだら、それをゆっくり手放すようにしてまた呼吸に戻していく。それだけだ。”(p28-29)
に、
” 親切をすれば幸福になれる、という事実に加え、親切を「意識的に行う」ことも重要だということだ。
実は自分が行った親切を数えるだけで幸福度が上がる、という研究もある。
親切と幸福度の関係について日本で行われた研究では、119人の大学生が、1週間にわたり、自分が行った親切に注意を向けてその件数を数えるグループと、何もしない比較対象グループに分けられた。
すると、自分の親切を数えたグループは有意に幸福度が増加したという。
この研究ではそもそもの幸福度が高い人ほど親切な行動をとることに対する意欲が高いこともわかっている。
幸福で心に余裕のある人は親切な行動をとり、より幸せになるというポジティブスパイラルに入る。
・・中略・・
親切は最強の人生戦略だ。「明日は親切デーだ!」というようにイベント化して自分自身を盛り上げ、親切をしまくろう。”(p125)
といった具合。
誰しもに大事なことを分かりやすく
類書は、本屋のビジネス書なり自己啓発書のコーナーに行けば数多出版されており、
書かれてあることに独自性は少なく、要諦はあらかた共通しているものですが、それでもたまに読みたくなるジャンル。
本書には幸福学の第一人者であるとの慶應義塾大学大学院 前野隆司教授を監修者に据え、大事なことが分かりやすく書かれていて、学びに爽快感を伴って読み進めとなりました。後半(第4章〜)は次回。