ラグビー イングランド代表 Eddie Jones:エディー・ジョーンズ ヘッドコーチの自伝『エディー・ジョーンズ わが人生とラグビー』を読み始め
第1章 自由
第2章 ランドウィック・ウェイ
第3章 挫折から学ぶ
第4章 コーチとしての第一歩
第5章 ブランビーズの新たな戦略
第6章 ラーニングカーブ
第7章 緑と金
第8章 栄光、そして失意
第9章 どん底
第10章 南アフリカをまとめる
第11章 日本代表を作り上げる
第12章 人生の転機
第13章 次なる冒険とグランドスラム
第14章 連勝
第15章 イングランドを再起動させる
第16章 青写真と教訓
第17章 ジェットコースターに乗る
第18章 決勝戦
と章立てされているうちの「第9章 どん底」まで読み終えたので、そこまでのおさらい。
約1年半の時を経て
遡ること、一昨(2019)年末、本書の原書にあたる『My Life and Rugby』の発売記念
サイン会に参加したものの「(内容に関して)日本語版・・」と思っていたところ、
2021年(3月)を迎え(日本語版が)書店に並び「出た!」と思っていたものの、今度は「(やっぱり)サイン本・・」
との欲求を4月に叶えていた(/入手していた)経緯 ^^
栄光、その裏側での打ちのめされた挫折
冒頭の「プロローグ なぜコーチを続けるのか」で、ラグビーファンならずとも衝撃を与えた
” ゲームプランは単純だった。後半20分まで僅差でついていければ、いかにスプリングボクスといえど動揺するはずだ。
我々を粉砕するつもりが上手くいかず、徐々に不安を感じ始めるに違いない。
自分たちの戦術やプランが果たして正しかったのか、確信が持てなくなるだろう。
日本に負けるかもしれない ー 思ってもみなかった考えが頭をよぎる。それが現実味を帯びてくれば、パニックが起こるのは時間の問題だ。”(p11)
と、2015年ワールドカップ初戦の日本対南アフリカ戦の舞台裏が引用されるところから始まり、
自伝、伝記の類で冗長と感じられ試練となることが多い幼少期から丹念に読み込み、
憧れのオーストラリア代表ワラビーズの監督の座を追われ
” ゆっくりと下降するエレベーターのなかで、涙が一筋こぼれ、あとからあとからあふれ出す。私はそれをとめることはできなかった。私はひとりで泣いていた。”(p221)
失意の中、引き受けた(当時)スーパー14所属クイーンズランド・レッズのコーチ職で
” プレトリアでの最終戦は痛みしか残らない。惨めなシーズンに相応しい惨敗だった。ツキにも仕事からも見放された私は、まさに人生のどん底にいた。”(p229)
というところまで。
冷徹なる厳しさの向こう側
全493ページの厚みもさることながら、1ページ当たりの文字数も最大1,050(=50字x21行)の濃密さで、
スパルタで知られる
” 「私にとってエディー・ジョーンズは、世界で最も嫌悪すべき人物だ。プロの選手を相手に長々と説教し、なじり、罵倒し、大きな声でやり玉に挙げたりもする。
プレーヤーとして彼に接した4年間は、お世辞にも楽しい日々ではなかった。だがもし彼がいなければ、オーストラリア代表にもなれなかっただろう」”(p134)
と指導を受けた(ベン・ダーウィン)選手のコメントに象徴されているであろうエディー・ジョーンズ(ヘッドコーチ)像に、
栄光の舞台裏での苦悩に、試行錯誤に・・
これからトピックの中心が、代表監督を務めた日本に移ってくることから、更に明かされていくであろう興味深い記述が楽しみです。