30年ぶりの復刊された『デカルトからベイトソンへ 世界の再魔術化』
東京大学名誉教授などの肩書きを持つ佐藤良明さんは初で、柴田元幸さんは先月(2019年7月)以来3度目のイベント。
30年の時を経て
まず、イベント対象書籍『デカルトからベイトソンへ 世界の再魔術化』を翻訳された柴田元幸さんが、
復刊されると知り「驚いた」という感想に、改めて読み返してみたものの「一切、古さは感じなかった」と。
本書を翻訳するために(膨大な調査を要することが想定されたため)パソコンを購入され、個人名で翻訳されたのは初であったそうな。
当初は(佐藤良明さんと)お二人でやる翻訳するつもりが、結局、最初から最後までやることに ^^;
ただ、序章、第一章の翻訳に満足されているそうで、これは佐藤良明さんの手が加えられたためであったとか ^^
なお、30年前は原題を英訳した『世界の再魔術化』のタイトルは使えず、復刊にあたり時代背景を踏まえ解禁に。
朗読 >> 映像 >> Q&A
その後、柴田元幸さんの依頼で、佐藤良明さんが本書でお気に入りの箇所(p36)を朗読されたり、
柴田元幸さんは翻訳を始められたばかりとのBrian Evensonの短編 Glasses を朗読。
その後、佐藤良明さんが持参されたDVD(Ecology of Mind/Gregory Bateson)の映像がスクリーンに流されたり、更に10分程度、質疑応答の場が設けられ計約90分。
その中で柴田元幸さんに没入について質問があり、翻訳する際、まず英文を英語で理解し、
そこから同時進行といった感じで日本語が出てくる時は翻訳が上手くいった時であるとの回答は、「(翻訳に限らず)上手くいく時は、そういうものだろうなぁ」と納得。
『世界の再魔術化』への誘惑
柴田元幸さんは、本書翻訳後、周知のとおりもっぱらアメリカ文学の翻訳を手がけられ、
本書と同様の書物は扱われておらず、本の中に深入りしていくことはありませんでしたが、
実は帯を落合陽一さんが書かれていたり、立ち読みした際は手強い印象を持ちましたが、
タイトルから想起される内容に、こういった機会を経たことで、気分が盛り上がった際は「チャレンジしてみようかな〜」と。