鳥内浩一さんに学ぶ、ノーリスクでとてつもない成果を生み出す、コラボの仕掛け方:『「コラボ」の教科書』読了

日本発 新資本主義経営」、「十方よし経営サミット」などでお世話になっている鳥内浩一さんの著書『「コラボ」の教科書』を読了。

著者の鳥内さんの人生を変えたジェイ・エイブラハムは、実質的にコラボ(レーション)を意味するジョイント・ベンチャーについて・・

” 「世界No.1マーケッター」の異名をとるジェイ・エイブラハムは、ラジオ番組でインタビュアーに

「もし誰かがあなたの考え、テクニック、方法をすべて取り上げて、一つだけ残してくれることになったら、何を選びますか」

と聞かれた際に、まばたきひとつせず、「ジョイント・ベンチャー」と答えたそうです。

事実、彼がコンサルティングを通してクライアントにもたらした70億ドルの売上貢献のうち、

実に70%がこのジョイント・ベンチャーによるものと言われています。” (「はじめに」から引用)

鳥内さんが、本書を上梓された背景について・・

” たしかにコラボは、飲み会の席で話が盛り上がったというアイデアレベルから、あるいは気の合う者同士で、簡単に取り組むことができます。

ただ、実際には想像していたほどうまくいかず、その場限りで終わってしまうケースが多いのも事実です。”

ですから、『コラボの教科書』という本書のタイトルを見て、「何だコラボか」と思われた方も多いかもしれません。

そういう方にこそ、是非お伝えしたいのです。コラボの大いなる可能性を。” (「はじめに」)

コラボを通じて実現できる事として・・

” ・コラボで、何も持っていない人でもビジネスを成功させられます。

・コラボで、超スピードで強力なブランドを確立できます。

・コラボで、落ち込んだ業績をV字回復できます。

・コラボで、強力な販路が見つかります。

・コラボで、ヒット商品を「狙って」出せます。

・コラボで、海外進出にも成功します。

・コラボで、イノベーションを起こせます。

・コラボで、新たな市場を創れます。

・コラボで、業界地図を塗り替えることができます。

・お客様とのコラボで、会社が変わります。” (「はじめに」)

下記のような実例を列挙(抜粋)され・・

” 素人が始めたWebサービスが美人モデルとコラボ を組んだことで、ブレイク。

広告費も出せない状態からあっという間に世界進出まで実現し、2年で月間5億ページビューを超える人気サイトに。”

” 某大手出版社が、発売後50年経ち忘れ去られていた伝説の小説をリニューアル。

超人気漫画家とのコラボでカバーを一新したところ、わずか1か月半で7万5,000部の大増刷を達成。”

” 食品ネット通販を営む中堅企業が、さらなる業績アップのためにリアル中心の販売業者とのコラボを検討したところ、

意外なルートを発見。60万世帯を超える新規顧客を獲得した。” (何れも「はじめに」から引用)

など。

絶大な効果を期待出来るコンセプトであるものの、多くのケースは勘所を抑えられておらず、

本来、見込めるべき成果に至らない状況から、ご自身のご経験をはじめ、多数のコラボ事例を把握されている鳥内さんが

コラボの成否を分けるポイント、事例がどのような設計をもとに絶大な効果を導いかなどについて

本書では、約260ページのボリュームで解説がなされています。

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コラボの成否を分かつ僅か2つのポイント

内容に足を踏み込んでいくと、コラボに本来備わる力の源泉は・・

” あなたが持っていないものは、ほとんどほかの誰かが持っている。コラボとは、その人たちが努力し、お金をかけ、

時間をかけて蓄積してきた経営資源を仕入れ、自分の商品力や販売力を飛躍的に強化することである。” (p72)

ポイントは・・

” 実はコラボを成功させるポイントは、たった二つしかありません。

それは、「誰と組むか」(最適なコラボ相手)と「どう組むか」(最適なコラボ方法)ということです。” (p248)

と、全編を通じて要点は明瞭に、事例は豊富に。

タイトル通り、教科書的な役割を果たし、「コラボ」の全貌を学べる内容となっています。

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なお、本書を締めくくる「あとがき」で、鳥内さんは・・

” 私が日本人にとってこそコラボが重要だと考える理由は、コラボを成功させる最大の秘訣が、

私たち日本人がずっと大切にしてきた精神と相通じるところがあるからです。

「和を以て貴しとなす」

古くからわが国に根づいているこの精神こそ、コラボを成功に導く最大の秘訣です。

相手を思いやり、お互いが幸せを分かち合うことを何よりも大切にする。

その美しい精神は、コラボ成功の最大の秘訣であるだけではなく、

東日本大震災の際に世界中の人々が注目し、驚き、感動した、日本人が持つ最大の強みでもあるのです。”

と、我々日本人だからこそ、その本質をよく理解出来る概念である事を主張されています。

苦手な事は得意にしている人と、持ってない事は既に持っている人と組めば良い

先日、出席した大森健巳さんのバリュー・モア交渉術のワークショップでも

>> 大森健巳さんに学ぶ、とてつもない成果を生み出す、相手から何も奪わないバリュー・モア交渉術 <<

コラボ(ジョイント・ベンチャー)への言及があり、

人それぞれ得意な事があり、自分が得意な事と、自分が苦手にしている事を得意にしている人と組んで

自分は得意な事、1つだけに取り組んでいけば良いんだと。

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得意な事だけに集中して、各々が力を合わせていく社会の在り様、想像を巡らせるとワクワクしてきますね。

 


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