先日、刊行記念イベントに参加した
ノンフィクション作家 田崎健太さんの新刊『真説・佐山サトル タイガーマスクと呼ばれた男』が、全部で十五章(別途、プロローグ、エピローグ等)まであるうち
プロローグ 佐山サトルへの挑戦状
第一章 父親のシベリア抑留
第二章 プロレス狂いの少年
第三章 ガチンコの練習
第四章 「格闘技大戦争」
第五章 サミ・リー、イギリスを席巻
第五章まで読み終えたので、そこまでのおさらい。
プロレス狂いの日々、マスクマンとの出会い
第六章が「タイガーマスク誕生」と題されていることから、下関で過ごした幼少期からタイガーマスクになる前までといったところですが、
印象に残ったところでは、早くからプロレスの世界に魅了されていく中で、
” 佐山によると、黒帯を取得した時期に綾羅木の祖母が亡くなったという。
「おばあちゃんの遺体の前で、メキシコに行ってチャンピオンになりますって誓ったことを覚えています。
なんかメキシコでは軀が小さくても大丈夫だという記事を読んでいたんでしょうね」
この年の冬、佐山をさらにメキシコに引き寄せる人物が現れた。ミル・マスカラスが初来日したのだ。”(p30)
とあって、次項が「マスカラスの虜になる」なのですが、先日視聴した船木誠勝選手の『闘宝伝承2018前哨戦(DVD)』で
(元新日本プロレス営業本部長)新間寿さんが、佐山サトルさんのNHK番組(運命の分岐点「タイガーマスク伝説〜覆面に秘めた葛藤〜」での
” 私はタイガーマスクに本当はなりたくなかった。”
という発言やマスクをタイガーマスクであったことの苦悩は承知していたので、
「マスクマンになる素地は(幼少期に)あったのかぁ・・」と。
前田日明との原点
また、とかく佐山サトルさんと対立軸で語られる前田日明さんに関して、
” 『格闘技大戦争』を会場で見ていた若手レスラーの一人に前田明(現・日明)がいる。
前田はこの年の七月に新日本プロレスに入門したばかりの新人レスラーだった。彼の新日本入りのきっかけを作ったのは佐山だった。”(p107)
という経緯。
当初の前田日明さんの佐山サトルさん評
” 前田は佐山と初めて会ったとき「好青年というものを生きた形にしたらこんな人になる」という印象を持ったという。”(p108)
との記載があり、ここから縺れに縺れて・・ といったことが描かれているのかと推量しますが、
本書を読んで初めて知ることばかりで、
自伝の類、出世時、幼少期の頃はなかなかペース上がらないですが、快調に読み進められています。
これから十章(+α)、370頁弱、佐山サトルさんが辿った軌跡、栄光の裏側といった思いに触れることが楽しみです。