ACT 1
ACT 2
ACT 3
ACT 4
ACT 5
と段階分け?されているうちの ACT 1 を読み終えたので、そこまでのおさらい。
読み始める前は短編の先入観を持っていましたが、然に非ず。
” 小説の基本はなんといってもリアリズムですからね。そのためにはやっぱりあなたの体験を生かしたものでなければ。たとえばこの『赤い鱗』という恋愛小説にも、あなたの体験らしいものがちらほらうかがえますが、やはりその部分だけは生き生きしていますよ。借りものの部分は駄目です。水と油です。”(p40)
に、
” 彼によれば五木寛之などは粗雑な作家であり、野坂昭如などはいい気な作家であり、筒井康隆に至っては乱暴極まる作家でマンガよりひどい等など、まあそういったようなことを教室でも言うものだからそれぞれの作家のファンを自認している生徒たちからずいぶん憎まれていると “(p78)
など、帯に「文壇騒然」のコピーが踊るとおり
ブラック且つ濃ぃいであろう約350ページに及ぶ長編。
文壇界に放り込まれた爆弾!?
購入への流れは
“筒井康隆が文学賞への“怨念”をこめて文壇を震撼させた問題作! 文壇予備軍・同人誌作家がブンガク賞をめざして抱く大いなる野望と陰謀──選考委員、編集者、文壇バーに象徴される作家集団の恐るべき内情。地方で繰り広げられる文学談義の虚構。行間にみっしり詰め込まれた破壊力でタブーとされた“文壇”とその周辺の人間群像をパロディ化し、文壇の俗物性を痛烈に嘲笑。単行本刊行と同時にカンカンガクガクの話題をまいた猛毒性長篇小説。”(出典:ebook Japan)
と紹介されている本書の存在は承知していて、サイン本入手機会に合わせて入手した次第ですが、
序盤から文学かぶれ?に文学に一家言持つような面々の登場が、今後の混沌を予感させ、数ある筒井康隆先生の作品の中でも話題の問題作の展開に興味津々です。