ジュリアン・アサンジがWikileaksで実現しようとした世界と苦悩:映画『フィフス・エステート』鑑賞記

秘密文書の暴露等で、一時はその存在が一身に注目を浴びることになったWikiLeaks/ウィキリークスの舞台裏を描いた「フィフス・エステート」をDVD鑑賞。

「フィフス・エステート/世界から狙われた男」:予告編

同作品のリリースは先週から知っていて、先週末に借りる気満々であったものの

店舗に足を行けば・・ 全て「貸出中」、、

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めげず、またしても店内の検索システムを利用して、表示が戻されていない返却済みのものを入手して、さっそく「再生」ー

崇高さと、さじ加減と・・

当初はジュリアン・アサンジが全く一人の状況から活動を始め、徐々にその姿勢、広義での「知る権利」に共感する人たちが知る事となり

プログラミングに長けた人たちが集まり、発信力が高まり、外交機密文書をはじめとする一部の人しか目にする事の出来ない秘匿性の高い情報が寄せられるように。

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初期に噛み合っていた両輪

やがて団体の存在が周知され、膨大なアメリカの機密資料を入手(流出)。

その影響力の凄まじさから、公開の仕方(情報提供者の身の安全の保護等)を巡ってのWikiLeaks内での葛藤の様子などが描かれています。

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ジュリアン・アサンジを演じたのはベネディクト・カンバーバッチ

印象的であったのは「崇高」と表現するべきか、創設者のジュリアン・アサンジが徹底した「貢献」を掲げるヴィジョンと

そこまで踏み込めない周囲との軋轢。その思いが純粋であるだけに溝の深さが鮮明になっていくのですが、

そこまでの覚悟がないと、世界を震撼させる次元のインパクトに結び付かなかったのだなと。

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ありのままが明かされるべきか、編集されるべきか・・

私個人では表に出るべきでない真実と、表に出て然るべき真実の建前と本音は感覚として認めます。

インターネットの普及で誰しもが情報発信者の立場になれることから、従来、秘密であった事が秘密で止めておくことが難しくなり、

例えば日本国内では最近でも未成年の実名報道を巡って、出版社によって見解が分かれるなどの事案があり

この事は繰り返されていて、法の裁きはあっても、それで終わりになるという事でなし、問いに対する答えは、これからも出ないかもしれません。

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深まっていくWikileaks内での苦悩

日本国内ではジュリアン・アサンジに対して「容疑者」の呼称がよく用いられていたと記憶していますが、海外では英雄視されていたとの話しも耳にします。

取り留めのない事を書いていますが、実際、私個人には脳内に混乱を招いてくれる作品でありました・・

なお、Wikipediaで本作:フィフス・エステートについて調べたところ・・ ジュリアン・アサンジ本人は否定的立場で、商業的には日の目を見なかったとの事。

 


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