今週、刊行記念イベントに参加していた
女優 安田成美さんのエッセイ集『日々を編んでいく』を読了。
今、ベストと考えた決断
当初は「エッセイより自伝の方が良かったなぁ」なんて、女性が読んだ方がより面白く感じられるであろうトピックから
さささっとページが進んで行く感じでしたが、中途から
” 高校2年になったとき、2時間ドラマの主役が決まり、その仕事をするために高校をやめることになりました。
やめることになった、というより、自らやめてしまったのですが。
撮影に入る数日前に校長室に呼ばれて、「その仕事をやめるか、学校をやめるか、選びなさい」と言われ、その場で「学校をやめます」と言ってしまったのです。
担任の先生からは「もう一度考えなさい」と引き止められたり、親友から「成美!何やってるの」と泣かれたりもしましたが、「もうやめるって言っちゃったから」と、私は、考えを改めるどころか、どちらかというと当然のように、学校をやめていきました。
・・中略・・
今振り返ると、われながらヒヤッとしましたが、不思議なことに、当時はまったく恐れや不安は感じていませんでした。”(p50-51)
更に
” 仕事に対して計画性は何もなく、その場その場の状況に応じて、できる、できないを決めていました。
先を考えないので、何も怖くなかったし、不安に思ったこともありませんでした。”(p73)
というご自身の振り返りに、ご主人の木梨憲武さんに言及した章「憲武さんは「機嫌のいい人」で、
” 感心してしまうことは、絶対的に自分と家族を信用しているところ、だから、誰に何を言われようと、失敗しようと、「大丈夫だ」ということを、いつでも確信しています。
彼にとっては当たり前のことなのかもしれませんが、この揺るがない思いには、尊敬の念まで感じています。”(p67)
といった似たもの同士ぶり ^^ など、生きざまに、パートナーシップについての部分は、内面伝わる部分で興味深かったです。
なるようになる
今後についても、
” これからも、私はきっと自分の声に耳をすまして、心が動くほうへと、生きていくのだろうと思っています。なるように、なるのですから。”(p75)
と綴られており、
肩肘張らず自然体な生き方を実践されてきたことが、安田成美さんの素の部分であろうと、
目の当たりにした際も、緩やかに芯のようなものを感じましたが、本に書かれてある内容と通底していた思いで、
読前の期待を覆される内容に、読み応えを得られました ^^