養老孟司講演会「京都の壁」養老流 京都のたのしみ方、と題された講演を拝聴しに、一路京都へ
夏に参加した養老孟司先生のトークショーが面白く、その時、1時間くらいであったと思いますが、
「もっと聞きたい」との余韻を引きずり、ネット検索で本講演にたどり着いていたという経緯。
養老孟司先生が2,400時間超の滞在で感じた京都
今回の講演時間は90分。京都まで足を運んでいる分、俄然、期待値高まる状態で臨んだ講演・・
京都国際マンガミュージアムの館長を約10年を務められ、その間、月1の頻度で京都に足を運ばれ、(概算)2,400時間超滞在されたご経験から・・
ヨーロッパなど世界各国は都市を城郭で囲むことが多いが、京都には(世界的に珍しく)結界となるものがない
何千年もの間、人々が暮らしてきた痕跡がどこに行ってもあること & 長年育てられたものが大事にされていることが京都の魅力となっている
といった着眼から、養老孟司先生ご専門の医学や脳の領域・・
都会から意味のないものが排除され、子どもが育ちづらい環境となり、京都(及び近郊)でも都市化が進み、東京に次いで子ども(出生率)が少なくなっている状況
今まで学問でタブーとなっていた意識に関するお話しが絡められ、
時間軸は過去から未来に及んで1時間半、養老孟司先生ならでは見立て/解釈が展開されていきました。
京都、その重層的なる魅力
夏の講演内容と重なる部分が多く、復習として聞けるところもあり、養老孟司先生のお考えに対する理解を前進させられる機会となりました。
講演前には、養老孟司先生にお声がけさせて頂ける状況にも遭遇し、これだけでも京都に足を運んだ意義を実感させられましたが(笑)
京都というミクロな視点に限定されず、都市全般的なお話しから導かれた京都の魅力や脳の領域から切り込まれていったアプローチなど
何度か足を運んでいたものの、気づいていなかった京都の魅力に、養老孟司先生だからこその京都に対する発見であったり、
それらが自分にとっての非日常「京都」で合わさって、たのしく京都について学び、感じることの出来る90分でした。
講演で得られたものを上手く表現出来ていないもどかしさを抱いていますが、
養老孟司先生が誘(いざな)う京都にご興味を持たれた方は著書で
フォローされることをオススメします。